暁 〜小説投稿サイト〜
IS《インフィニット・ストラトス》‐砂色の想い‐
黄昏の海
[3/7]

[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話
この堅さ異常じゃないですか!?

『銀の鐘最大稼動、開始』

 その機械的な声が聞こえた瞬間、福音が左右の腕をいっぱいに広げて翼の全てが外側をむく。それと同時に福音は回転を開始することで、全36門からのエネルギー弾を無差別にばら撒き、たちまち激しい弾幕を形成する。

『箒!』

『応!』

 シャルロットさんの呼びかけに答えた箒さんが素早くシャルロットさんの『ガーデンカーテン』の裏側に潜り込む。
 ただでさえエネルギー消費の激しい『紅椿』の展開装甲は今、自動的に防御にエネルギーを回さないように設定を変えています。
 シャルロットさんの防御パッケージがなければまず出来ない防御時のエネルギー限定範囲設定。つまり今の箒さんは攻撃には極端に弱い。集団戦闘の利点を生かした役割分担により、箒さんは攻撃に集中することができる。

『ぐ!』

 それでも福音の異常な連射を受け止めきれず、シャルロットさんの物理シールド1枚が耐え切れずに吹き飛ばされる。

『ラウラ! セシリア!』

『ああ!』

『お任せを!』

 それを見て砲撃範囲から離脱していたセシリアさんとラウラさんが再び高機動狙撃と遠距離砲撃による弾幕を張ることで二人の離脱を援護。
 その攻撃により再び福音の動きが鈍る。
 そして動きが鈍れば……

『いくぞ!』

『もらったあ!』

 福音の真下から『双天牙月』を両手に構えた鈴さんが、シャルロットさんの後ろから飛び出した箒さんが福音に襲い掛かる。距離的に近い箒さんが『空裂』を近接ブレードとして頭部を狙う。
 それは大振りだったのか福音は難なく回避、でもその先に……

『ナイス箒!』

 鈴さんの振り上げられた青龍刀が振り下ろされ、『銀の鐘』の左翼を直撃。文字通り?ぎ取った。
 初めての目に見える大きなダメージ。それでも福音は怯まず鈴さんの左胴を蹴り飛ばす。
 2450kmを出すことの出来る大出力ブースターを備えた蹴りは、その一撃だけで鈴さんを海に叩き込みました。

『ぐ!』

『鈴!』

 仲間たちが全員そう呼びかけますが誰一人鈴さんには向かわない。
 信頼しているから、大丈夫と信じているから。そしてここでこいつを逃がすわけにはいかないから!

『よくも鈴を!』

 シャルロットさんの声が聞こえますが突っ込むような真似はしません。そうすれば防御型の特性を生かせないと分かっているからです。
 近接戦闘の担当は箒さんと鈴さん。シャルロットさんはあくまで援護と防御に回るのが役割!

『おっりゃああああああああ!』

 怒りをぶつけるかのような叫びと共に『雨月』と『空裂』を両手に抜き放った箒さんが福音に切りかかる。
 片翼を失ったはずなのに福音は依然として機動性を
[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2024 肥前のポチ