第四幕その九
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「名門と言うとね」
「名門だよね」
「欧州の中では」
「そうなるね」
「フランス王家のね、ペロー家からはじまって」
そうしてというのです。
「ヴァロワ家、ブルボン家とね」
「続いたね」
「お家の名前は違っても血筋は続いてたからね」
「ヴァロワ家はペロー家の傍流で」
「ブルボン家はヴァロワ家の傍流で」
「続いていたから」
血筋はというのです。
「血筋が王侯貴族の人達の間では重要だし」
「ブルボン家もかなりだね」
「ハプスブルク家と対抗する」
「そこまでだね」
「そうだよ、だからね」
ハプスブルク家と対抗するまでの家格だからだというのです。
「それにフランスと神聖ローマ帝国はお隣同士で」
「そうそう、何かあるとね」
「いつもいがみ合ってね」
「戦争してたよね」
「フランスは我が国とも仲が悪くて」
イギリスともとです。
「いつも戦争していたけれど」
「ナポレオンさんまでね」
「いつもだよね」
「戦争してたね」
「何かあれば」
「それで神聖ローマ帝国ひいてはオーストリアともだよ」
マリア=テレジアさんのお国ともというのです。
「何かあればね」
「戦争していたね」
「イギリスとフランスのことも凄いけれど」
「フランスとオーストリアのこともね」
「かなりだよね」
「フランスはもうね」
それこそというのです。
「イギリスと神聖ローマ帝国とね」
「常に戦ってきたね」
「長い間」
「そうしてきたね」
「そうだったからね」
だからだというのです。
「大変だったよ、ただね」
「フランスのことだとね」
「イギリス生まれの私達からすると」
「やっぱりクールな見方になるね」
「そのフランスとずっと戦ってきたし」
「悪感情はないけれど」
それでもというのです。
「僕達の間にはそうした歴史があるからね」
「ついついクールになるよね」
「フランスのそうした歴史を見ても」
「それでもね」
「僕は嫌いな国はないよ」
先生はこのことは断りました。
「そして嫌いなものはね」
「巨人よね」
「読売ジャイアンツ」
「ずっと悪いことしてきたチームだし」
「嫌って当然だね」
「もうね」
それこそというのです。
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