暁 〜小説投稿サイト〜
Fate/WizarDragonknight
前の世界
[4/6]

[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話
美、えりかは同時にそれぞれのアイテムを手にする。
 指輪、御刀、スマホ。それぞれのアイテムを、三人同時に起動。

「変身!」
「写シ!」
___どうか 安寧な記憶を___
『フレイム ドラゴン』

 ハルトの体から飛び出す赤いドラゴンの幻影。それはハルトの体を旋回しながら、やがてその身に吸収されていく。

『ボー ボー ボーボーボー』

 新たなウィザードの姿、フレイムドラゴン。
 それを見たグレムリンは、目を見張った。

「へえ、新しい姿だね。それはウィザードなのかな? それとも……ファントム?」
「両方だ」

 ウィザードは答えながら、ウィザーソードガンを手にする。
 一方、可奈美の身を包み込む写シ。可奈美をはじめとした刀使(とじ)が共通して持つ、肉体を霊質変化させるもの。御刀から齎される神秘の力は、隠世(かくりよ)より力を刀使へ与えてくれる。
 また、時を同じくして、頭上の空間に大きな穴(ワームホール)が開く。出現した六つの機械。それぞれ細長い形が特徴のそれは、定められた通りの配置でえりかの腰に装着される。

「えりかちゃん、市長を守ってて。アイツは俺と可奈美ちゃんで倒すから!」
「はい!」

 えりかが市長の前に立ったのを確認し、ウィザードと可奈美は頷き合う。
 同時に駆け出し、グレムリンへ剣を振り降ろす。
 だが、グレムリンはその特徴である高速移動を駆使。
 瞬時に二人の剣先より消失し、市長の首元へ回り込む。

「残念! さあ、ついでに絶望してもらおうかな!」

 ウィザードとえりかが反射できず、察知した可奈美が急ぐがもう遅い。
 そのまま、刃が市長の肉体を貫___

「!」

 一瞬、グレムリンの動きが鈍る。
 市長の目線を浴びた。それだけに見えるが、一瞬グレムリンの動きが鈍化したように見えた。

「させません!」

 えりかの盾が一瞬遅れて割り込み、グレムリンの刃を弾く。
 さらに、グレムリンの速度に追いついた可奈美が、横から斬りかかる。

「!」

 グレムリンはそのまま可奈美の斬撃を防ぐ。
 ウィザード以上に、可奈美の素早さはグレムリンに匹敵する。
 すぐさまウィザードには視認できない速度の世界で、可奈美とグレムリンは打ち合いを繰り広げていた。
 ウィザードには目で追えない速度の戦い。
 だが気のせいか。
 すぐ背後の市長は、可奈美たちの動きを目で追えているのではないか。

「迅位斬!」

 だが、そんなウィザードの思考は、可奈美の技によって停止された。
 可奈美の斬撃が、グレムリンを高速の世界から現実へ叩き落としていた。

「やるね。……さて、君はどうかな?」

 グレムリンはウィザードへ剣を向ける。

「…
[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2024 肥前のポチ