第99話:シュミット3佐と高町1尉の一日
[1/8]
[8]前話 [1]次 最後 [2]次話
引っ越しから1週間ほどたって、徐々に通勤生活にも慣れてきた。
朝起きるのは大体6時半ごろだ。
起きるとだいたいキッチンから、なのはが朝食を作る音が聞こえる。
今朝もトントンと包丁で何かを切る音がする。
キッチンに向かうと髪を下ろしたままのなのはが目に入った。
「おはよう。なのは」
俺が声をかけるとなのはが俺を見る。
「あ、おはよう。ゲオルグくん」
「今日の朝飯は・・・おっ、地球食か?」
「うん。地球食っていうか和食かな」
「ワショク? ああ、なのはの生まれた地方の料理だっけ?」
「そうだよ」
なのはは俺に答えながらもテキパキと朝食作りを進めていく。
あんまり邪魔をしても悪いと思い、自室に戻って着替えることにした。
朝食だけでなくは毎日の食事はすべてなのはが作ってくれている。
俺も料理はできるので交替でやろうと言ったのだが、
なのはの強い希望により、食事作りはなのはの担当となった。
その代わりと言ってはなんだが、後片付けは俺の仕事になっている。
俺が制服を着終わったころ、キッチンから俺を呼ぶ声がした。
「ゲオルグくーん。そろそろご飯できるから、ヴィヴィオを
起こしてくれる?」
「りょーかい」
なのはに返事をすると、俺はなのはとヴィヴィオの寝室に向かう。
この部屋は前は全く使っていなかった空き部屋だったのだが、
そこに大きめのベッドを1ついれて、なのはとヴィヴィオが一緒に寝ている。
部屋に入りベッドの脇に行くと、ベッドの上で眠るヴィヴィオの肩をたたく。
「ヴィヴィオ」
俺が声をかけると、ヴィヴィオは何度が身じろぎして、パッと目を開けた。
「あ、パパ!」
俺を認識すると身を起こして俺に抱きついてくる。
「おはよう、ヴィヴィオ」
「おはよう、パパ」
朝の挨拶を終えると、ヴィヴィオを引き離す。
「もうすぐ朝ごはんだから、着替えてリビングにおいで」
「はーい」
リビングに戻ると、ダイニングテーブルの上に朝食が並び始めていた。
「ゲオルグくん、ちょっとどいて」
後ろからなのはの声がして振りかえると、トレーを持ったなのはが立っていた。
どうやら俺が邪魔だったらしい。
「ん。悪い」
少し横にずれるとなのはがテーブルの上にスープを並べていく。
この味噌汁というスープは以前ユーノに誘われて行った地球食レストランで
食べたことがあったが、塩気が多くあまり旨いとは思わなかった。
しかし、なのはの作る味噌汁はそこまでしょっぱくなく旨い。
「ありがと」
なのははそう言ってにっこりと笑う。
トレーを抱えてキッチンへと戻るなのはが俺の方を振り返る。
「ご飯よそってくれる?
[8]前話 [1]次 最後 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ