青空の下での奇襲
[10/15]
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
ある。
それを悔しいなどとは思わないし、力が足りないとも思わない。
自分だけで何とか出来るだなんて自惚れを持つ気なんて更々ない。
僕には僕に出来る事はあるし、彼らには彼らの出来る事がある。要は役割分担である。当たり前の常識である。
そして、武蔵はその役割分担という概念が他の国よりも強い。
何せ、トップが無能で芸人で馬鹿である。
そうなると、当然、周りがその馬鹿の代わりに自分達の役割と言うのを自覚して動かなければいけないのである。
一番顕著なのが、馬鹿副長で、次が狂人姉君かもしれない。
自分達が、馬鹿の代わりに何をすればいいのかという事をしっかりと理解した上であんまり迷わない。
葵姉君の方はともかく、熱田君の方に付いてはホモかと疑ってしまう時が大半なのだが
「今は君達に期待させてもらうよ」
そう
「誰が物語の主役か、教えに行ってくれ」
太縄を伝って戦いに行く学生達を見て、それを期待した。
「何とか、反撃に移す事は出来たみたいだけど……」
正直、やはり奇襲されたのは武蔵には痛い事だとマルゴットは空を飛びながら思った。
そもそもが、武に関してだけで言えば、個々の力を除けば、ほとんどの国に劣ってしまうのが武蔵であり、極東である。
特に酷いのが武器と経験。
武器は制限されており、経験に付いては年齢通りでしかない。
いやいやいや、若さは力だというパワーは勿論、あるんだよ。
年寄りに負けてやるものかと言う意時は当然あるし、そうじゃなくても負けたくないなーと言う思いはあるけど、やはり、年を重ねているというのはそれだけで知識となっているものである。
「まぁ、逆にその知識を裏切ることが出来れば予想外を狙うっていう事が出来るんだけどね……」
とりあえず、今は自分の仕事である。
ネシンバラに注文された仕事は一つ。
相手の指揮官の艦橋に傷をつけるという事。
すなわち、私達は何時でもそっちを狙い撃つことが出来るんだぞと言う証明をしろという事である。
「魔女にはぴったしの役割だね……!」
魔女とは昔から災厄を運ぶ者とされている。
なら、これは自分の役割だろうと思う。
ガっちゃんは、前の出撃で白嬢を大破させている。
だから、今は
ナイちゃんだけでも、生還できるっていう、安心感をガっちゃんに与える!
二人でいる事は至上だけど、甘えるのはよくない。
馴れ合いたいのではない。一緒にいたいのである。
それを目的とした魔女の飛翔。
そして、ここで戦端を終わらせる切欠を作るのだ。
腰の携帯金庫から、棒金を即座に黒嬢に入れ、普段使い慣れている砲撃術式を展開させる
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2025 肥前のポチ