第二章
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「出版社としては人が多いけれど」
「色々な人がいて」
「その中でね」
「どうしようもない人が回されますか」
「仕事が出来なくても性格がまともなら」
「何とかなりますね」
「そして逆でもね」
その場合もというのだ。
「そうだけれどね」
「両方共駄目だと」
「本当にどうしようもないから」
だからだというのだ。
「あそこでどうしようもない人はね」
「島流しみたいに回されて」
「社内でもそんなところだと白い目で見られていて」
そうであってというのだ。
「また碌でもない人達ばかりだしね」
「余計に腐って」
「もうね」
それこそというのだ。
「碌でもない場所にね」
「余計になっていて」
「仕事もだよ、だからその先輩のことをね」
「よく調べることですか」
「代現の方もね」
こう奥寺に言った、奥寺は素直に頷いてだった。
実際に先輩そして代現のことを調べた、そうしてから住友に話した。
「先輩金に汚くて女好きで大嘘吐きで恥知らずで」
「ああ、やっぱりね」
住友も話を聞いて頷いた。
「そんな人だったね」
「一見いい人ですが」
「実はそんな人で」
「僕多少付き合っただけでしたがよく知ってる人は皆」
それこそというのだ。
「最低な人だって」
「言ってたんだね」
「そうでした、そして代現は」
「酷いね」
「先生の言われる通りでした」
「だから取材は受けないよ、あそこの雑誌や新聞も読まないしね」
住友は強い声で答えた。
「それでね」
「先輩とはですね」
「今後何があってもね」
「付き合わないことだね」
「うん、一見いい人でも」
「実は悪い人だった」
「よく調べるとね、そうしたことがあるんだよ」
奥寺に真剣な顔で話した。
「覚えておいてね」
「そうします」
奥寺は素直な顔と声で頷いた、そして実際にその先輩とは完全に関係を絶った、そして真面目に働く中で代現関連の記事の劣悪さと先輩の所業を聞いた。そのうえで顔を曇らせたのだった。
実は悪い人だった 完
２０２４・７・２４
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