第三幕その二
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「華佗さんの医学書は失われたんだよね」
「そうだよね」
「華佗さんが亡くなった時にね」
「燃やされたんだよね」
「そうなったね」
「このことを残念だと言う人もいるよ」
華佗さんが書いた医学書が失われたことがというのです。
「麻酔だけじゃなくて色々なことが書いてあったらしいから」
「華佗さんは名医だったね」
「それも歴史に残るまでの」
「その華佗さんの残した書だから」
「残念に思う人もいるね」
「それがね」
それでもというのでした、先生は。
「華佗さんは言うなら天才だったからね」
「まさか華佗さんだけが出来たとか」
「華佗さんだけが理解出来たとか」
「そんな風だったんだ」
「そもそもいきなりだよ」
そう言ってよかったというのです。
「麻酔使う人が出た風なんだよね」
「華佗さんが急に使いだした」
「そんな風だったんだ」
「あの人が麻酔を使いだした」
「それまで誰も使っていなかったのに」
「そうだったからね」
それでというのです。
「その華佗さんの書もね」
「果たして理解出来たか」
「華佗さん以外の人が」
「そのことが問題だね」
「実は」
「兎に角華佗さんは突出した天才で」
そうした人手というのです。
「他の人とは違ったんだ」
「ううん、そういえばね」
「華佗さんからずっと麻酔使う人出なかったね」
「言われてみれば」
「どの国にもね」
「そうだしね、華佗さんは凄過ぎるよ」
先生は唸ってこうも言いました。
「医学の歴史全体を見てもね」
「麻酔だけじゃなくて」
「そちらのこともだね」
「何かと凄かったんだね」
「そうなんだ、ただ麻酔があったら」
それならというのです。
「もうそれだけでね」
「全く違うね」
「そうだよね」
「手術の際の痛みって凄いから」
「ついつい痛みで暴れるからね」
「そして手術の間意識があったら」
このことについてもお話するのでした。
「どうか」
「とんでもないよね」
「やっぱり麻酔って必要よね」
「外科手術にはね」
「痛みと意識がなくなる」
手術の間です。
「本当にこのことはね」
「大事だね」
「それだけで全く違うわ」
「本当にね」
「そうだよ、医学の進歩に」
このことにというのです。
「麻酔はどれだけ貢献したか、そして多くの命を救ったか」
「そう考えるとね」
「麻酔って本当に大きいね」
「その存在が」
「麻酔を生み出すまでも」
この時までもというのです。
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