第二章
[8]前話
「他のお野菜もいいですが」
「薩摩芋がですか」
「一番です」
「そうなのですね」
「それでなのですが」
デフォーはさらに言った。
「薩摩芋おかわりしていいでしょうか」
「どうぞ」
榊原はにこりと笑って応えた、そうして実際に薩摩芋の天婦羅を注文した。二人もそれぞれ食べたいものを注文し。
酒も飲んで楽しんだ、そしてだった。
接待は二人から見ていい感じで終わった、それで榊原も大橋も次の日社内で接待のことを振り返って笑顔になっていた。
「成功だったみたいね」
「それも大成功ですね」
「よかったわね」
「はい、とても」
「けれどね」
それでもとだ、榊原はこんなことを言った。
「私あの人お好きなのはね」
「天婦羅の食材ですね」
「海老か鱚と思っていたわ」
「天婦羅の人気ってそういうのですからね」
「ええ、それがね」
「薩摩芋なのは意外でしたね」
「ええ、そこは人それぞれね」
こう大橋に応えた。
「本当に」
「そうですね、ただ」
ここで大橋は笑って返した。
「スコットランドの方なのでネッシーのお話出したら」
「乗ってくれたわね」
「熱く語ってくれましたね」
「実在するって」
榊原に述べた。
「やっぱりスコットランドっていいますと」
「ネッシーだからね」
「乗ってくれまして」
「いい感じで進んだわ」
接待がというのだ。
「本当に」
「ＵＭＡ好きと聞いていましたが」
「やっぺりネッシーは別格だったわね」
「そのこと下調べしておいてよかったわね」
「本当に」
こう話した、薩摩芋が一番好きだったことは意外だったがそれでもとだ。そうした話をしてそのうえでだった。
二人はこれからも彼との接待があるが今度はどうしようかと話した、そして自分達の仕事もしていたのだった。
天婦羅屋で接待 完
２０２４・７・１８
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