第一章
[2]次話
スクール水着はもう過去のこと
その小学校の水泳の授業では競泳水着を使用している、小学六年生でスイミングスクールに通っている浅野陽子やや面長で切れ長の二重の目と細い奇麗なカーブを描いている眉を持ち長身ですらりとしたスタイルで黒髪をポニーテールにしている彼女はこんなことを言った。
「昔うちの学校スクール水着だったのよね」
「そうなの？」
「そうだったってね」
陽子はプールの授業の時に横に並んで座っている池田由貴に話した、由貴は色白で丸顔で大きな垂れ目である。黒髪はロングでやや小柄で胸が年齢の割に目立っている。
「お母さんから聞いたわ」
「そうだったの」
「それでね」
陽子はさらに話した。
「何か色々あって」
「変わったの」
「そうみたいよ」
「そうなの」
「それでその時にね」
陽子はさらに話した。
「体操服も変わったそうよ」
「そっちもなの」
「うちの体操服上が白で下は濃紺の半ズボンでしょ」
「膝上のね」
「それが昔はね」
かつてはというのだ。
「ブルマだったそうよ」
「ああ、あの」
「大昔にあった」
「パンツみたいな」
「あれがね」
まさにというのだ。
「ずっとね」
「体操服だったのね」
「昔はね」
「あれ嫌よね」
由貴は心から言った。
「パンツだから」
「デザインも恥ずかしいし」
陽子もこう返した。
「ちょっと動くとお尻がはみ出て」
「パンツだってね」
「そうなるから」
だからだというのだ。
「ブルマはね」
「嫌よね」
「けれど昔はね」
かつてはというのだ。
「そのブルマがね」
「うちの学校でも使われていたので」
「けれどそれが色々あって」
そうしてというのだ。
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