第二章
[8]前話
「ガソリン代節約して」
「そうしてなの」
「そしてね」
そのうえでというのだ。
「半額を買うとね」
「尚更いいのね」
「これは真由美ちゃんのお母さんは」
「してるわ」
真由美は一言で答えた。
「そうしたこともね」
「そうなのね、まあそうしても今はね」
「苦しいのよね」
「世の中ね、あとは」
詩織はさらに話した。
「大根とかの葉っぱもいいし」
「あれをお料理して食べるのね」
「そしてもやしと豆苗」
こうした野菜も話に挙げた。
「そうしたものもね」
「あっ、安いから」
「しかも栄養もあるから」
だからだというのだ。
「普段より多めにね」
「買うことね」
「こうした時はね、そうしたらどうかしら」
「お母さんに言ってみるわ」
真由美は詩織に答えた、そして実際に母に言ってみるとその日からもやしや豆苗を使った料理が増えた、だが。
「お母さん相変わらずね」
「苦しいって言ってるのね」
「多少増しになっても」
工夫をしてというのだ。
「全体的にね」
「物価高いから」
「それでよ」
「それはね、もうあれね」
詩織は真由美にそれならと答えた。今二人はクラスにいて白いピンクのブラウスと黒地のタートンチェックという恰好である。
「今の状況が変わる」
「そうなることを待つことね」
「苦しい状況も絶対に終わるから」
「その時を待つことね」
「そういうことよ」
こう言うのだった、結局それが一番の答えだと真由美は納得した。そして事態が好転するまで我慢することにしたのだった。
もやしや豆苗を使うと 完
2024・7・18
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