第七十五話
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「それもここ辺りの動物達とはレベルが違うほどのものよっ!」
なのは、フェイトが慌て、母さんがそう感じ取った。
その殺気に当てられて辺りの動物達はみな逃げ出していく。それは分からなくも無い。あれほどの殺気に当てられたら俺でも逃げたい所だ。
「ヴィヴィオ!、キャロちゃん!」
シリカは何が来ても守って見せるとヴィヴィオとキャロ、ついでにエリオを自身の後ろに匿う様に前にでる。
そして皆各々のデバイスを起動し、バリアジャケットを装着したり堅で防御力を上げたりして敵の来訪に備える。
俺は『円』を伸ばし、殺気を放ったであろう生物を探すと、俺のオーラが触れたのが分かったのか、相手の方から此方へと距離を詰めてくるのが分かった。
「来るよっ!」
人間離れした跳躍力で太陽を背に振ってくる影は俺達から10メートルほどの所に着地した。
「人間?」
「でも、彼のオーラは強烈過ぎるわ。人間と言われてもちょっと信じられない…」
フェイトの呟きに答えたソラ。
「いやぁ、すまんすまん。おぬしらの実力ならここら辺の奴らじゃ相手にならんじゃろうが、それで襲ってくる奴らを全て傷つけるとここらの生態系がな」
と、結構軽いノリで浅黒い初老の男性が快活そうに言いながらこちらに歩を進めてきた。
一応相手は殺気を放っていないが、その実力はコブシを合わせるまでも無く強者だ。
「わしは一龍と言う。たまたまこの辺りを散歩しておったのじゃが、突然強烈な甘い匂いがしたと思ったらあたりの動物達が騒ぎおってな。興味を引かれて来てみた所おぬしらが囲まれていたからこれはいかんと蹴散らしたのじゃが…おぬしの手に持っている種が原因か?」
そう目の前の老人、一龍は問う。
俺は誤魔化しても良い事は無いだろうと感じ、素直に肯定する。
「そうですね。この種は何か強烈に動物達を誘惑するようです」
「この辺りにそのような木の実は無いはずなのじゃが…グルメ界から飛来したのかもしれんのう…そうなると、IGOに提出するのがIGO加盟国でのルールじゃ。それは分かっているな?」
なるほど、この世界での常識か。その辺は俺達は疎いのは旅行者なので仕方が無いだろう。
「そうなんですか…えと、どうやれば?」
事を荒立てたく無いので素直に聞いてみる。
「本来なら面倒な手続きがあるのじゃが、一応IGOの会長はわしじゃからな。わしが預かって置こう。一応発見者と言う事で君達の名前と国籍を教えて欲しいのじゃが…ふむ、どうやらそれは聞かない方が良い様じゃな」
何も言っていないのだが、この一龍は此方がのきっぴらに出来ないような立場だと感じ取ったようだ。
その間も、言っている事が正しいかソルに調べてもらった結果は完全に白
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