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清掃業がないと
第二章

[8]前話
 実際に次の日店内を見るとだった。
「床が」
「全然違うね」
「物凄く奇麗になってます」
 斎藤は店に来て早乙女に答えた。
「本当に」
「特に床がね」
「黒い汚れが取れています」
「確かに僕達も掃除してるよ」
 早乙女はそれは事実と答えた。
「そうだよ、けれどね」
「それでもですか」
「業者さんはプロだから」
「掃除の」
「使う器具も違うし」
「箒やモップだけじゃないですか」
「それで仕事の仕方もね」
 これもというのだ。
「違うから」
「僕達とは」
「だからだよ」
「こんなに奇麗になって」
「必要なんだよ」
 そうだというのだ。
「そうなんだよ」
「そうなんですね」
「だからね」
「月一で、ですね」
「来てもらっているんだ」
 店にというのだ。
「そうして掃除してもらっているんだ」
「そうなんですね」
「それでね」
「奇麗にしてもらうんですね」
「確かに僕達店員も掃除しているけれど」
 それでもというのだ。
「プロは必要だよ、だから清掃業の人達もいるんだ」
「そういうことですね」
「そうだよ、じゃあ働こうね」
「わかりました」
 斎藤は早乙女の言葉に頷いた、そうしてだった。
 この日も働いた、学校生活と共に充実した日々を過ごした。奇麗になった店の中でそうしたのだった。


清掃業がないと   完


                   2024・7・16
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