第15話
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ーン様より授かった最強の鎧が負けたのか!?」
そんなウロドに拍手が響き渡る。ハドラーちゃんの幻が再びウロドに出現したのだ。
「素晴らしい。アバンよ、貴様のそういう顔が観たかった。やっと解放されたな?凍れる時間の秘法の呪いから」
アバンが残念そうに空を見上げると、皆既日食はとっくに終了し、太陽が勝者であるアバンを祝福するかの様に輝いていた。
「何故残念そうな顔をする?やっと貴様の御自慢のアバンストラッシュが完成したのだぞ?もっと喜んだらどうだ?」
アバンの勝利を茶化すハドラーちゃんが余裕を取り戻せば取り戻す程、それに反比例してガルヴァスの怒りが増す。
「くそぉー!!あってはならぬ事だ!人間の分際で!大魔王バーン様より授かった最強の鎧の頸をよくもー!おぞましい下等生物めが!大魔王バーン様は貴様ら100億人の命より価値がある!選ばれし!優れた!生物なのだ!」
「この期に及んで大魔王バーンの称賛とは……貴様、まだ何も解っておらん様だな?」
「黙れアホ女!貴様こそ、何時か必ず大魔王バーン様を裏切った事を後悔する日が必ず、必ずやって来るぞ!その時に大魔王バーン様の許に戻ってももう遅いからな!覚悟しておけ!瞬間移動呪文!」
邪魔なガルヴァスがいなくなったところで、ハドラーちゃんがアバンに提案する。
「せっかくお互い凍れる時間の秘法に奪われた1年間を取り戻したのだ、お互い鍛え直すと言うのはどうだ?」
アバンが再び構えるが、マトリフがそれを制止する。
「止めときな。アレは伝言用の幻影……こっちの攻撃は当たらねぇよ」
「俺達は大魔王バーンを処刑するべく此処とは違う別世界で1年間鍛え直す。その後、ヴィオホルン山の中でお前達の到着を待つ。無論、俺の魔力が途絶えれば、俺に付き従っていたモンスター達は戦意と士気を失う。アバンよ、自分を視つめ直すには丁度良い時間ではないのかな?」
アバンは答えない。
だが、ハドラーちゃんは即決する。
「さらばだ。1年後にまた逢おう」
そう言い残してハドラーちゃんの幻は消えた……
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