第15話
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問いを続ける。
「なぜそこまでして汚名や酷評を欲しがる!?凍れる時間の秘法が生み出す汚点の数々がお前に何をしてくれる!?」
対するアバンは真剣な眼差しで力強く答える。
「私は……大切な仲間が新たな命を授かった事を知った。未来を守る為の勇気と決意を神から授かったと思った。だから……お前如きに立ち止まっている暇は無いのだ!」
そう言うと、アバンは躊躇無くサルガメの核を斬った。
「空裂斬!」
サルガメの核が真っ二つに割れて砕けた。
「ぐぎゃあぁーーーーー!」
(頼む……早く!早く終わってくれぇーーーーー!)
だが、サルガメの願い虚しく、皆既日食はまだ続いていた……
サルガメの戦死を察したハドラーちゃんは、凍れる時間の秘法への恐怖とトラウマに耐えながらの出撃を決意しようとするが、ガンガディアとバルトスに抱えられたフレイザード2号が停めに入る。
「待って!私を修復してくれ!そうすれば、極大消滅呪文で―――」
その時、謎の声までハドラーちゃんの出撃を止めようとする。
「その必要は無い。皆既日食はもう直ぐ終わる」
その声に不気味がるガンガディアとバルトスだが、ハドラーちゃんは寧ろイライラが更に増した。
「また俺の失態を嘲笑いに来たが……大魔王バーン……」
「何と!?これが大魔王バーン」
異元扉が見せた『ピラァ・オブ・バーンに消される地上界』を思い出したフレイザード2号が更に叫んだ。
「私を修復してくれハドラー!このままじゃ死んでも死にきれない!頼む!私を戦わせてくれ!」
そんなフレイザード2号を説得する異元扉。
「あかんて!別世界で鍛え直すんやなかったんか!?」
が、大魔王バーンはフレイザード2号の殺意が自分に向けられている事を知りながら冷静だ。
「安心せい。もう次は用意してある。ウロド決戦はもう直ぐ終わる」
さっきまで怒りに支配されていたフレイザード2号ですら、バーンの言葉に首を傾げざるおえなかった。
「……どう言う意味だ……」
一方、ハドラーちゃんがウロド決戦に送り込んだ3人を全て退けたアバン達であったが、肝心のハドラーちゃんの到着が未だに遅れている事に狼狽えていた。
アバンが残念そうに見上げると、皆既日食が既に終わり始めていた。
「失敗……の様じゃのう……」
「ああ……あの臭いのしか来なかった時点で、予想は出来てたがな……」
残念そうに空を見上げるアバンをチラ見しながら、
「アバンの奴……この結果を絶対に納得しないだろうがな……」
そんな時、ある者の足音が響いた。
「ん?……誰だ?」
マトリフが振り返ると、そこには大魔王バーンの命令でウロドにやって来たガルヴァスが立っていた。
その事実にハドラーちゃんは歯噛みした。
(バーンが言っていた『次』とはこいつの
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