セカンドトライ
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つけた!? ということは光学迷彩は持ってないと……なんで?
そう言えば、試作機はこういう暴走したときのことを考えてわざと弱点を残しておくって誰かに聞いたことがあるけど…ということは姿を消せないのが福音の弱点?
まあ弱点と言えるかどうか微妙なところですけど姿も確認できないで見逃すよりはマシなところでしょう。
そう考えて私は新たなパッケージを装着した『デザート・ホーク・カスタム』を身に着ける。太陽がいつの間にやら昼間のそれから夕方に変わっています。んー、集中していると時間経つの早いですね。
さて、行きましょうか……
「何? あんた一人でやる気なの?」
「良ければ僕たちも連れて行って欲しいなー」
砂浜から目の前の海に足を踏み入れた時……聞きなれた声が後ろからしました。そして次々に出てくるのはIS反応……数は5。
振り返るとそこには、それぞれのパッケージをインストールしたISを身に着けた代表候補生と……右頬を赤くした箒さん。鈴さんが右手をわざとらしく痛そうに振っていることから恐らく叩いたのでしょう。
でも箒さんのその顔にはさっきまでの顔は一切無くて、いつも以上の凛々しさが備わっています。
「箒さん、もう大丈夫なんですか?」
「ああ、迷惑をかけた。私は勝つ! もう、負けはしない!」
「そうですか」
前も思いましたけど箒さんって本当に同い年ですか? 覚悟の決め方がそう思えないんですけど。
普通代表候補でもない人が自分のせいで大切な人が傷ついて、あそこまでやられたら心折られますよ?
「で、だ。お前一人で行っても勝ち目はないぞ?」
「と言われましても国からの命令なもので……」
ラウラさんの言葉にそう返す。いざとなれば一人で威力偵察でも何でもしないといけないんですよ。
「なーんだ。あんたもそうなんだ」
「へ?」
鈴さんの声に私は皆さんの顔を見渡してしまいます。
「私も本国の方から情報収集を命じられまして、専用機持ちのつらいところですわよね」
セシリアさんがヤレヤレと言った風に首を左右に振る。
「そういうことだ。ここは共同戦線で行こうじゃないか」
「そう、ですか。ふふ、そう言う事なら……仕方ないですね」
ラウラさんのニヤリとした笑いと言葉に私も思わず笑顔になって笑ってしまいます。
「ならば作戦会議といこう。奴を確実に落とすためにな」
「はい!」
――――――――――――――――――――――――――――――
「よし、では状況を開始する。一七〇〇より私の砲撃が合図だ」
『応!』
ラウラさんの声に全員が返事をします。
「目標再確認、『銀の福音(シルバリオ・ゴスペル)』は上空200
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