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ドリトル先生と奇麗な薔薇達
第二幕その一

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                第二幕  薔薇園でのティーパーティー
 八条学園の中にある植物園の薔薇園でティーパーティーが行われる日にです、先生は朝出発する時にトミーに言われました。
「先生、お風呂入りましたね」
「トミーに言われて朝にね」
「昨日の夜も入って」
「朝もね」
「それでいい匂いがしますし。そして」
 トミーはさらに言いました。
「一番いいスーツとシャツにネクタイですし」
「今僕が着ているのはね」
「先生が持っている中で」
「そうだね」
「アイロンかけてるわよ」 
 ガブガブが言ってきました。
「ちゃんとね」
「それも糊を利かせてね」
 こう言ったのはトートーです。
「パリっとさせたよ」
「靴も磨いたから」
 ポリネシアはこちらのお話をしました。
「ピカピカよ」
「ハンカチだってね」
「オーデコロンをかけたし」
 チープサイドの家族もお話します。
「いい香りがするわよ」
「薔薇の香りのね」
「帽子だって奇麗にしたし」
 チーチーは先生の頭にあるそれのお話をしました。
「万全だね」
「お髭も剃ったしね」
 ダブダブは先生のお顔を見ています。
「万全だね」
「もう何処からどう見ても立派な紳士だよ」
 ジップは太鼓判を押しました。
「今の先生はね」
「勿論普段も先生は紳士だけれど」
 それでもと言うホワイティでした。
「今は外見が普段以上にそうだよ」
「これなら大丈夫だね」
 老馬も太鼓判を押しました。
「ティーパーティーに参加出来るよ」
「日笠さんも目を瞠るよ」
「絶対にね」
 オシツオサレツは二つの頭で嬉しそうに言いました。
「先生が普段以上にパリっとしてるから」
「気に入ってくれるよ」
「身だしなみも整えないとね」
 先生も言います。
「やっぱり、ただね」
「そこで何でそこまでするか」
「そうは言わないでね」
「普段通りでいいんじゃないかとか」
「そうしたことはね」
「駄目なんだ、どうしてかな」
 先生は本当にそう言おうとして皆に止められて首を傾げさせました。
「これはまた」
「いや、だからね」
「そこがわからないのが駄目なのよ」
「先生は」
「僕達も困るよ」
「何かとね」
「そうなんだ、しかしね」 
 それでもと言う先生でした。
「身だしなみは大事だね」
「そうそう」
「何かとね」
「気付かないならいいし」
「先生ちゃんとしてくれたし」
「そのまま行けばいいよ」
「そうするね、じゃあ行って来るよ」 
 先生は皆に笑顔で言いました。
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