第四章
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この事態が変わりますが」
「戦争で死んだ者より脚気で死ぬ者の方が多いのではないのか」
茂平はこんな風にも考えだしていた。
「これは」
「そうかも知れませんな」
「この有様は」
「死ぬ者があまりにも多いです」
「動けぬ者はさらに多いです」
とにかく脚気による被害が多かった。それは極めて深刻なものだった。
それで茂平もこのことに真剣に危惧を覚えていた。それでこう言うのだった。
「こういう事態になればだ」
「はい、何とか助かろうとしてですね」
「そのうえで」
「妙な行動に走る輩が出かねない」
つまり軍人としてあるまじき行いが出る危険があるというのだ。
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