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蛮人と思えば
第六章
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はおらんからな」
「ですな。この戦い性根を据えていきましょう」
「侮ることなく」
 部下達も真剣な面持ちで李の言葉に頷く。彼等の学からその頭のよさ、具体的には兵法そのものへの素養も見抜いたからだ。
 挑戦半島での日本軍と明軍の戦いは熾烈を極め明軍は二十万の大軍で僅か一万の日本軍、島津義弘率いる薩摩の軍勢に破れたこともある。とかく日本は強かった。
 そしてその強さの源は武勇だけでなく学もあった。明の者達はこのことを誰よりも思い知ることになり彼等の強さを忘れなかった。この戦役での日本軍の強さは歴史にも残っている。


蛮人と思えば   完


                            2012・9・23
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