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リュカ伝の外伝
恋愛の作法「告白編」
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って……その場に居たんですか?」

「あぁそう言う意味。うん、その場に居たね。って言うかアイツ(白饅頭)が色恋事でスノウと会う時は僕が同席する事になっている」
「はぁ〜!? 何ですかそれは!!」

「簡単だよ。アイツ(白饅頭)……何言ってるのか解らないんだ。だから通訳も兼ねて僕も一緒に訊く事になった。だってスノウの又聞きだと要領を得ないんだもん! どうせ僕にも伝わってくる情報なんだから、順序が逆になっても問題なくない?」

「成る程……即ちマル君(マルティン)は好きな人への愛の告白をその愛人に言って伝えて貰ってるんですね?」
「う〜ん……そうなるねぇ(笑)」

「笑えねーよ! だからマル君(マルティン)は『直接では問題あるから好きな人に想いを伝える良い方法を伝授してください』って僕にお願いしてきたのか。何で『直接』が駄目なのかは気になってたんだけどな……」

「ふ〜ん……で、お前は如何(どん)なアドバイスを?」
「ストレートにラブレターですよ」
因みに初回のラブレターは今回のラブレター以上の超大作(数量的に)だった為、スノウ教授の手元までは届いてません。

「お前は中身を読んだんだろ? 如何(どん)な事が書かれてるんだよ!?」
「解らないんです!」
「あはははははっ! ……やっぱり!」
「予測は付きますか?」

「付くねぇ……」
「何故だか最初は“熱エネルギーの法則と魔法力学による特異点の差異”って事から内容に入って行くんです。仮にここから文学的な文章に変わったとしても、初っぱなに思考を壊されてるから、脳が切り替えられないんですよ!」

「はぁ〜…… やれやれだな。まぁ友達付き合いを頑張ってくれよ。お前は人を見る目は確かみたいだから、その点は信用しているからね」
貴重な休憩時間を割いてくれたリュカ様は、そこまで言い終わるとご自身の執務室に戻っていきました。



(グランバニア王都:中央地区・マルティン邸)

「……と言うワケで僕の持ってるコネクション全開でスノウ教授とその愛人さんである陛下にお目にかかったけど、マル君(マルティン)の恋が成就する事はかなり薄いと思われる。余計な事をしてしまったと僕も思ってるけど……ゴメンね」

「別に構わないよ。俺は俺の気持ちを伝え続けるだけだからね。これからも……」
「……こ、これからもって、もうフラれたんじゃないの?」
(マルティン)には“フラれる”って概念が存在しないのか?

「だってスノウ教授が言ってたんだ。『今の私はリュー君を好きになってエルフ族からはぐれちゃった身。本来ならそんなに存在が確認出来ない人間界で暮らしてる隠れエルフ……私はリュー君のお陰で“隠れ”て無いけどね(笑) だからリュー君が居る限り心変わりは無いのよ。大
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