第二章
[8]前話
腹一杯食べられること自体は出来て酒も飲めるからと苦にはならなかった、それでダイエットに励むとだった。
一年で目標の四十キロ減となった、夫はすっきりした体格で言った。痩せるとやや細面で黒髪は左で分けられていて薄い唇と優しい感じと大きな目を持つ中年男であった。
その姿になってだ、彼は言った。
「動きやすいし身体の調子もいい感じよ」
「多少太ってもいいけれど」
妻は痩せた夫に話した。
「太り過ぎはね」
「よくないね」
「身長一七〇で体重一二〇になると」
「やっぱり太り過ぎだね」
「だからね」
そうであるからだというのだ。
「本当にね」
「痩せる様にして」
「よかったわ、けれど痩せても」
今はそうなったがというのだ。
「これからもね」
「気を付けないと駄目だね」
「健康の為にね」
「多少太ってもいいのね」
ここで娘はこんなことを言った。
「それでも」
「そうよ、逆に痩せ過ぎはね」
娘にも話した。
「身体によくないのよ」
「程々ね」
「それで太るにしても程々よ」
「それ位でいいのね」
「逆にあんたはちょっと痩せ過ぎだから」
娘の細い手足を見て言った。
「ちょっと食べなさい」
「ダイエットしてるから」
「ダイエットも過ぎると駄目なのよ」
こう言うのだった。
「だからね」
「もっと太らないと駄目?」
「もうちょっとね。これからはお腹一杯食べなさい」
「そうしていいのね」
「あくまで程々よ」
「僕もこれからも気を付けていくよ」
夫も言った。
「本当にね」
「ええ、家族全員でね」
「身体のことは気を付けていかないとね」
「太り過ぎは駄目だけれど」
「痩せ過ぎもよくないね」
「あくまで程々よ」
妻は強い声で言った、そしてだった。
夫のことだけでなく娘のことも見ていった、そうして二人を程々にしていった。すると二人共健康に暮らせてその分幸せになれたのだった。
太り過ぎて大変になったので 完
2024・6・24
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