暁 〜小説投稿サイト〜
冥王来訪
第三部 1979年
迷走する西ドイツ
脱出行 その2
[8/8]

[8]前話 [9] 最初 [1]後書き [2]次話
着き払って、敵機は姿を現した。
 突然、両足にあるミサイル発射装置の蓋が開く。
夕立の様な、ミサイルの雨が集中した。
 GSG-9の先鋒(せんぽう)といえば、そのあらかたが、軽装といってもよい。
ヘルメットに野戦服、ただ短機関銃やピストルを振り廻すものが多かったのだ。
 ぜひもない。
至近弾の爆発で、見るまにばたばた、倒れてゆく。
 あとはわっと逃げ崩れる。
 グレートゼオライマーは、一気に追う。
敵の屍を踏みこえ踏み越え、遠く敵を追っかけ出した。
 やがて、それに答えて、暗闇の中から近づいて来たのは UH-1Dヘリコプター。
パパパパッと、たちまち機銃弾の飛んでくる赤い線が、闇を切る。
 機上から、敵の声々が聞えてくる。
「のがすな、引っ捕えろ」
 グレートゼオライマーは、両腕を上げ、指先のビーム砲を向ける。
武装ヘリの一隊へ、狂的な乱射をあびせかけた。
 ダダタッ――と、近づくまでに、何機かは撃墜された。
けれど、GSG-9の隊員は狼狽しながら、MG3機関銃を撃ってくる。
 たえまもない銃声の中を、グレートゼオライマーは突き進んでいく。
猛烈な砲撃のもとに、間もなくGSG-9のヘリ部隊は全機撃墜された。
こうして、国境警備隊は、主力の特殊部隊GSG-9から、完全なる殲滅(せんめつ)をうけてしまった。
[8]前話 [9] 最初 [1]後書き [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2024 肥前のポチ