第三部 1979年
迷走する西ドイツ
脱出行 その2
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着き払って、敵機は姿を現した。
突然、両足にあるミサイル発射装置の蓋が開く。
夕立の様な、ミサイルの雨が集中した。
GSG-9の先鋒といえば、そのあらかたが、軽装といってもよい。
ヘルメットに野戦服、ただ短機関銃やピストルを振り廻すものが多かったのだ。
ぜひもない。
至近弾の爆発で、見るまにばたばた、倒れてゆく。
あとはわっと逃げ崩れる。
グレートゼオライマーは、一気に追う。
敵の屍を踏みこえ踏み越え、遠く敵を追っかけ出した。
やがて、それに答えて、暗闇の中から近づいて来たのは UH-1Dヘリコプター。
パパパパッと、たちまち機銃弾の飛んでくる赤い線が、闇を切る。
機上から、敵の声々が聞えてくる。
「のがすな、引っ捕えろ」
グレートゼオライマーは、両腕を上げ、指先のビーム砲を向ける。
武装ヘリの一隊へ、狂的な乱射をあびせかけた。
ダダタッ――と、近づくまでに、何機かは撃墜された。
けれど、GSG-9の隊員は狼狽しながら、MG3機関銃を撃ってくる。
たえまもない銃声の中を、グレートゼオライマーは突き進んでいく。
猛烈な砲撃のもとに、間もなくGSG-9のヘリ部隊は全機撃墜された。
こうして、国境警備隊は、主力の特殊部隊GSG-9から、完全なる殲滅をうけてしまった。
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