第一章
[2]次話
正しいジャーナリスト
マスコミの評判は地に落ちている、それでだ。
高校生の布施明は家の中で苦い顔で母の紅に言った。
「ジャーナリストって屑しかいないのかな」
「人間の屑?」
「何か最近聞くけれど」
卵型の顔で大きなはっきりした目であり二重で眉は細い、茶色にしている髪の毛はショートで一七六位の背ですらりとしている。口は小さく鼻は高いことが目立っている。
「どうなのかな」
「それ言ったらお父さんもでしょ」
母の喜久子はこう返した。一六四程の背で形のいい顎を持ち色白で大きな細い垂れ目である。黒髪は長くスタイルはかなりのものだ。
「そうでしょ」
「そうだけれど」
「確かに最近評判悪いわね」
母もそのことは認めた。
「マスコミは」
「新聞も雑誌もテレビも」
「特にテレビがそうね」
「だからさ」
それでというのだ。
「俺も最近思うけれど」
「お父さんが悪く見える?」
「いや」
そう言われるとだった、息子はすぐに否定した。
「それはないよ」
「そうでしょ」
「普通のスポーツジャーナリストだよな」
「野球のね」
「プロ野球も独立リーグも取材してる」
「高校野球もね」
「俺もそう思うよ」
父の歳久はというのだ。
「お父さんは」
「そうよ、悪いジャーナリストは態度が悪かったり」
「ヤクザ屋さんみたいなのいるらしいな」
「というか半グレね」
「そんな感じでな」
それこそというのだ。
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