暁 〜小説投稿サイト〜
私 あの人のこと 好きなのかも やっぱり好きなんだよ 昔からー
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一瞬 驚いてしまって その人の顔がはっきりと見えたような気になってしまったからー」
私は、その時 自分の膝が震え出していて、押さえていたら 隣に座っていた伊織利さんが
「マオ 俺がここに居る 大丈夫だ」と、私の肩を抱いてくれていた。
「お父さん 不思議話はいいよ! マオはそーいう話に 今 敏感になってるんだ ここに居るマオはマオなんだからー」
「あっ すまん すまん 真織さんも つい 他人のように思えなくってなー」
「他人だよ! 俺が 嫁さんとしてもらうまではな!」
「まぁ 伊織莉さんって 心強いわねー 真織を安心して預けられるわー」と、お母さんもお酒で少しいい気分になってきてるのかしらー
その後は、私が 峰ちゃんクラブのこととかをお話していて、又 三方五湖の話になって
「いや 今回 伊織利のおかげで縦帯家のルーツがはっきりしたよ。僕もね 子供の頃はそれとなく聞いていたんだがなー 縦帯の名前の謂われってな 帯の結び目は普通 横に結ぶだろう? だけど 縦帯家では帯の結び目を縦になるようにして 梅の収穫の籠を自分の前に持ってきて、そこに引っかかるようにしたらしい それで縦帯になったとか どうも怪しい話だ それだけじゃぁ無いんだ 三つの石にもお詣りしたろう? 何故か そこに梅干しと大根をお供えするのが縦帯家なんだ ご先祖様が大根も作っていたみたいだなー 昔 梅を敦賀まで運んで、その時に 大根の苗を手に入れたそうな 福井の山ん中の地方の辛み大根 その名残かなぁー」と、お父さんが又 話し出した。
「でも 縦帯のご先祖様は頑張ってたんだなーって 今回 初めてわかったよー すごいよー あの地方の梅の先駆者なんだからなー ねぇ お父さんはどうして 跡を継がなかったの?」伊織利さんは話しを逸らしたみたいだったけど・・・大根・・・福井の山の中の・・・きっと 伊織利さんも伊吹起って人が福井と関わりがあるってことを信じているんだと だから夜叉が池でその大根をお供えしていたんだと私は感じていた。
「うーん 伊二朗がな 中学の時から好きな女の子が居て お互い 好いただの惚れただので 皆が公認の仲だった 二人とも 地元だろう だから、一緒になっても そこに留まるようなもんだ あんな狭いとこ二人でやっても喰っていけないよ だから僕は長男だけど 弟にあそこを任せて家を出るようにしたんだ」
「なるほどなぁー でなければ 俺は 梅農家を継ぐってことになってたのかなぁー すると マオとも出会うきっかけもなかったのか」
「そんなことないよーぅ きっと 梅干しがきっかけで どこかで出会っていたのよー」と、私は、何故か彼の言葉が悲しかったのだ。
「そーだな きっと 糸と梅が 結び付けてくれるよなー」と、伊織利さんは私の手を
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