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魔法絶唱シンフォギア・ウィザード 〜歌と魔法が起こす奇跡〜
XV編
第206話:アリスの過ち
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それだけ言うと訃堂はさっさとその場を後にした。残されたのはミラアルクただ1人。
ミラアルクはその場で俯き、体よく見下され使われている現状に屈辱を感じているかのように暫し肩を震わせてからメデューサ達の後を追う様に歩き出すのだった。
***
一夜明けて、凱旋コンサート防衛を成し遂げた颯人達はその喜びに浸る間も無くアリスにより発令所に集められていた。
「何だよ母さん、話したいことってのは?」
実の息子である颯人も何も聞かされず集められていたので、一体どんな話なのか皆目見当もつかない様子で首を傾げる。そんな彼らを前に、アリスは正面のモニターに映像を映し出した。
「まずはこれを見てください」
その言葉と共にモニターに映し出されたのは、先日の米国空母襲撃の際に姿を見せた錬金術師の少女エルザと、昨夜ジェネシスと共に行動していた同じく錬金術師の少女ミラアルクである。エルザはトランクから取り出した爪の生えた手をコードで腰に繋いで調に対して攻撃しており、ミラアルクは背中に生えていた蝙蝠の様な翼を腕や足に纏わせ肥大化させて響に攻撃している。
彼女達がアルカノイズを使役するところを見ていたので、2人が錬金術師である事は疑いようが無い。だがそれにしては彼女達の攻撃方法は少々異質だ。錬金術は魔法に比べて自由度が高いが、それにしたって違和感を感じずにはいられなかった。
それを一番感じているのは、アリスと同じ錬金術師であるエルフナインだった。
「あの、アリスさん。この人達って……」
上手く言葉にし辛いエルフナインは、言葉を選ぶようにゆっくりと口を開く。問われたアリスは、エルフナインの言いたい事を凡そ察しているのか、端的にエルザとミラアルクに関して分かる事を口にした。
「恐らく、皆さんあの子達に関して違和感を大なり小なり感じているでしょう。その違和感は正しいです。彼女達は恐らくですが、肉体をかなり大規模に弄っています」
弄る……と敢えてソフトな言い方をしてはいるが、映像で分かる範囲だとそんな可愛い物とは思えない。あれは最早人体改造の域だ。エルザは腰の後ろにコードを繋ぐ為のコネクタを持ち、ミラアルクに至っては耳の形状などから人間とは思えない容姿をしている。パヴァリア光明結社は錬金術の研究を行い、その内容は多岐に渡っていたと聞く。その中に人体実験もあったのかと、装者達は戦慄せずにはいられない。
奏が皆の意見を代弁する様にアリスに問い掛けた。
「つまりアイツらは、錬金術で体を弄られてああなったって事か?」
「そうなります。見た所、空母で襲撃してきた少女は狼人間、先日コンサート襲撃を行おうとしていた少女はヴァンパイアを模して改造されたのでしょう」
「何で、そんな事を?」
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