暁 〜小説投稿サイト〜
私 あの人のこと 好きなのかも やっぱり好きなんだよ 昔からー
8-1-2
[2/3]
[8]
前話
[1]
次
[9]
前
最後
最初
[2]
次話
様と三つの墓石にお墓参りをして帰ってきたのだけども、それきり伊織利さんは無口になってしまっていた。
「なぁ あの三つの石 細長い二つは イラブさんが 夜叉が池のことを想って 龍神様と糸姫様を祀ったのよ きっと 三方湖は夜叉が池に似てるんちゃう? 横の墓石もイラブさんのだから 縦帯の人も代々 祀ってきたのよ!」と、私がイオに同意を求めても、彼は黙ったままだった。
伊織利さんのとこを出発する前におばさんから鰻を買って来てと頼まれていて、家に戻ると、晩ご飯も一緒に食べましょうよと誘われて、ごちそうになったのだけど、その間も伊織利さんは今日わかったことをおばさんに話す様子も無かったので、私も言い出せなかったのだ。
帰り 伊織利さんは私を家まで送ってくれたんだけど
「なぁ なんで 無口なん? おばさんにも今日のこと話さへんかったやん?」
「う〜ん ちょっと 衝撃だった そんなことってあるのかって・・・話が繋がりすぎてて 不安なんだ 考えている マオと出会えたのも引き寄せられたからだなんて 思いたくないけど・・・」
「・・・でも それはそれで いいじゃぁない! ここに居る 真織は伊織利のことが・・・好きなんだものー」
次の日は、朝早く7時に伊織利さんが迎えにきた。夜叉が池を目指すのだ。二人とも無理をして登山靴を買っていた。ネットで調べて割と厳しい山道らしいのだ。
登山口に着いて、歩き始めて、途中小川を渡って1時間程で滝が見えた。そこで、休憩を取って、今度は途中から厳しい登山道になってきてロープなんかを頼りに登るとこもあったりもした。気楽にスニーカーなんかで来なくて良かったと思えるような。また、1時間程 苦闘しながらも登って 見えた 夜叉が池。
枯草なんかもジメジメと湿った小道を 恐る恐る降りて行って、池のほとりに着いた。手前は水が澄み切っていたが、奥のほうはだんだんと青い色から深い緑色で静まり返っていて鳥の鳴き声も聞こえない。
私は自然と手を合わせて拝んでいた。冷たい風が出てきて、湖面が小さく波うち始めて・・・私は震え出していたのかも知れない。その時、急に肩を抱かれているような・・・
「ひぇー」と、叫び声で・・・
「なに 驚いているんだよー」と、伊織利さんだった。
「驚かしてごめん 寒くて震えているようだったんでー」
「もぉーう まさか・・・と」と、私は伊織利さんの胸を叩いていたのだ。そして、持ってきた三方の梅干し・・・用意してたのを思い出して、伊良夫さんのだよと 池の水際に置いてきた。だけど、伊織利さんは それとなく大根を供えていたのだ。帰り道に、私は、何を拝んでいたのか覚えて無かった。おそらく、私と伊織利さんが出会ったことを報告していたのだろう。伊良夫さんと幸せになります
[8]
前話
[1]
次
[9]
前
最後
最初
[2]
次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]
違反報告を行う
[6]
しおりを挿む
しおりを解除
[7]
小説案内ページ
[0]
目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約
/
プライバシーポリシー
利用マニュアル
/
ヘルプ
/
ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ