暁 〜小説投稿サイト〜
私 あの人のこと 好きなのかも やっぱり好きなんだよ 昔からー
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 その後、二人がバイトも休みの土曜日には、近くの街をぶらぶらと散策したりして、晩御飯を伊織さんのとこで作って、そのまま私は泊まることにして、翌日はバイト先まで直行するといった感じだった。

 私は、ライムグリーンのボーダー柄で上下モコモコのタオル地のトレーナー短パンのルームウェアを持って行っていて、寝る時もそのまんまだったのだが、伊織利さんはその上から私の乳房を包むようにしてくるだけで、我慢しているのか、それ以上のことはしてこなかったのだ。そして、大学も冬休みになった時

「なぁ 実家には帰らへんの?」

「ああ 晦日までバイトに入るし、明けも2日からやしなー」

「ふ〜ん マオも じゃー 3日からやから 帰らんとこー 一緒に居たいもん 一緒に元旦迎えようよ」

「そうか じゃー 二人で二荒山にでも行こうかー?」

「わぁーぁい じゃぁー 日の出の時間にね!」

「うっ 俺は 除夜の鐘の時って思ったんだけどー」

「そうかぁー この辺 神社無いもんねぇー 両方って訳にいかんもんなぁー」

「欲張り」

 31日はバイトを定時で終えて、そのまま伊織利さんの部屋に行くと、もう彼は帰って居て

「今日は9時で営業終了で、掃除を終えて帰ってきたんだよ それと、かき揚げもらってきた」

「そう よかったー お蕎麦は買ったんだけど 天ぷらは迷って 要らないかぁーって思ったから」

「それは良いんだけどさー キャリーバッグ下げてきたんか?」

「そーだよ しばらく お世話になるもん 着替えとか」

「しばらく?」

「そう 1週間ぐらい」

「1週間? ・・・」

「なんやのーぉ 嫌そうやなー」

「そんなことないよー でもなー マオと一緒にだと 俺が我慢してる気持ち わかるかぁ?」

「うん ・・・やっぱり そうなんかー カイの眼の前にお肉を置いて、ずーっとお預けしてるようなもんやものなー でも おばさんともお母さんとも約束したしなぁー 今以上のこと出来ない ごめんネ」

「俺は犬かぁー でも しょうがないよ 抱いて一緒に寝てるだけでも ヨシ!と思ってる」

「ごめん・・・でも マオはイオに大切にされて、愛されてるんだと 感謝してるんだよ」

「じゃあ 風呂ぐらいは一緒に入ろうか?」

「アホ! それが一番 恥ずかしい・・・ あのね マオはね 肌がキラキラした鱗の大蛇なんやー どうする?」

「ふふっ ちゃんと 抱き締めれば 糸姫様に変わるんやろぅ?」

「それは イオの愛情次第だよ」

「試して みろよ」

「・・・」

 その後、二人で年越しそばを食べていて、0時になったんだけど、ここには除夜の鐘の音も聞こえてこなかった。私は、実家のことを想い出してい
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