暁 〜小説投稿サイト〜
私 あの人のこと 好きなのかも やっぱり好きなんだよ 昔からー
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には好きな人が居たんだけど叶わなくて、糸さんに嫉妬したみたい でも、その後 その村には飢饉も洪水も起こらなくなって、それから、村人は糸さんのお陰だと、でも、無理やり生贄にしたから恨まれてるに違いないと竜神白雪様と併せて糸姫様の伝説の夜叉が池と呼ぶようになったとか」
「あっ そう 言い伝えだろう? その弟さんもどっか 洞穴で寝てしまっていて、夢でも見たんだろうな」
「・・・ まだ あるの その糸姫様が言うには 愛した人 いらぶさんを探してと・・・ ねぇ 聞いたこと無い? イオと出会った時 マオの口からー いらぶって 意味のわかんない言葉 あの時 誰かが言わせたのよー」
「・・・ある イラブかどうか 忘れたけどー そんなようなー」
「ねっ! それにね 先輩の弟さん 大地君って言うんだけど マオの顔を見て 糸姫様って・・・絵を描いていてね その糸姫様の マオはそっくりなんだって そのままなんだってぇー 先輩もそのことは言っていたから確かなんよー」
「よせよー マオがその糸姫様の生き写しだってかー たまたまだよー マオはきれいだものー そーなってしまっただけちゃう?」
「たまたまじゃぁないみたいよ その糸さんに妹が居てね また、その村に災いが起こった時、今度も生贄をってなって 危険を感じた糸さんの家族は山を越えて岐阜のほうに逃げたそうよ・・・ マオのおばぁちゃんの先祖は滋賀と岐阜の県境の山ん中なの」
「・・・マオは その糸姫様の遠い末裔だってか? そんなことってー」
「だけじゃぁないのよー イオも・・・」
「俺? なんでー」
「そのイラブさん ひとり残されて、逃げたそうよ 村人からー 山を越えて、琵琶湖、そして また 山を越えて・・・どこにたどり着くと思う?」
「あぁー それは・・・小浜か三方」
「そうよ! 確かイオの先祖は三方って言ってたじゃぁない?」
「まさか 俺は そのイラブっていう人の末裔なのか?」
「そうよ だから 二人で似たような夢見たんだよー あれは、二人が竜神様にお願いに行った時の 夜叉が池のほとりなのよ!」
「そんなことって・・・あるわけないよー」
「あるよ! じゃぁ どうして マオは初めてイオに会った時 前から知っているような懐かしく思えたの? どうして、知らないはずの『いらぶ』って叫んだの? あれは、きっと糸姫様の声よ! どうして、二人が同じ夢見るの?」
「まぁ まぁ 落ち着けよ じっくり考えよ!」
「ねぇ イオの先祖にイラブって人居ない?」
「そんなこと 知らないよー」
「調べてよー」
「そーいうけどなー 大昔の話だろう わかるかなー」
「イオ 今の話 信用してないやろーぅ? ウチを疑ってる?」
「いいやー
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