第三章
[8]前話
「わしはこの生きものの神にもなろう」
「海の神でありか」
「馬の神にもなるか」
「他の生きもの達の神にもなるが」
自身が生み出した彼等のというのだ。
「馬の神にもな」
「なりだな」
「馬達を護るな」
「そうしよう」
こう言って馬の神となった、そしてだった。
神々は全ての生きものを生み出し世に放った後で仕事を終えたことを祝う宴を開いた。その時にだった。
ポセイドンはワインを飲みつつこんなことを言った。
「わしは海の神だが」
「それはそうだが」
「そこに何かあるのか」
「いや、海の神がな」
それがとこの時もゼウスとハーデスに話した。
「それが陸の生きものまで生み出すとはな」
「おかしいか」
「そう言うか」
「思えばな」
「いや、それを言うとだ」
「わし等もだ」
兄弟達もそれはと返した。
「色々な生きものを生み出しているぞ」
「陸のものも海や川のものもな」
「空のものも生み出している」
「何かとな」
「お主と同じだぞ」
「生きものについてはな」
こう兄弟神に言うのだった。
「世に生きる生きものを生み出せばいいのではないか」
「何を司る神が生み出してもな」
「そこまで気にすることもあるまい」
「要はこの世をあらゆる生きもので満たすこと」
「そしてこの世の摂理を形成することだ」
「だからこれからも共にいい生きものを生み出そうではないか」
「我等の手によってな」
それぞれの司るものに関係なくというのだ。
「まだまだ生み出すべき生きものは多い」
「草木もある」
「共に世界を創っていこう」
「そうしようぞ」
「そうだな、言われてみればそうだ」
ポセイドンはゼウスとハーデスのその言葉に頷いて述べた。
「ならばな、わしは馬を生み出したことをよしとしよう」
「むしろ素晴らしい生きものだ」
「誇っていいぞ」
「ではわし等もだ」
「いい生きものを生み出そう」
ゼウスもハーデスも笑顔で言ってだった。
神々は多くの生きものを生み出していった、そしてその生きもの達で世を満たした。神の時代の話である。
馬作り 完
2023・10・11
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