暁 〜小説投稿サイト〜
私 あの人のこと 好きなのかも やっぱり好きなんだよ 昔からー
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目の前を、背筋が真直ぐに伸びているようで・・・私より顔の半分ぐらい背が高いのだ。すれ違う時に、私を見て軽く会釈をして、微笑んでいるようにも思えた。ベージュのワイドパンツに同色のパンプス、紺の縦ストライブのブラウスに襟元にはキラキラする小さなブローチに、肩からはブラウンのバッグを下げて、大き目のブリーフケースを抱えていた。真直ぐに歩いて去って行ったのだ。あの人に違い無い。私は、圧倒されていた。その容姿、化粧もしてなくて端麗な顔つき・・・確かに、近寄りがたかったのだ。あまりにも、スキッとして歩いているから・・・私なんかよりも大人を感じたし、仮に、オフィスを歩いていても出来る女って感じなのだろう。私も高校の時には、ツンとしていて澄ましていたつもりなんだけど、全然違う、私はただそのつもりしていただけ・・・あの人は違う 余裕を感じさせられるのだ。声も掛けられない・・・。確かに、側に居るだけなんだけど、息も止まってしまうような・・・。

 だけど、この人が私の昔の伝説の世界に連れて行ってくれるのだ。それは、私にも 思いも掛けないことだった。

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