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第四十話 領主の実力
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――というお言葉をいただいた。なるほど、と納得するソレイユ。そこで焔との会話を思い出したのか、あることを口にした。

「そういえば、あんたって≪七大罪(アルカンシェル)≫ってのの一人なんだってな?」

その言葉を聞いたルシフェルの反応は絶大だった。特に転ぶ要素が見つからない場所で盛大に転んでいた。それを見たソレイユは昨日の仕返しができた、と表には出さないが内心でホクホクしていた。

「な、なんでそれを知ってるんだ?」

「知人に聞いたからだ。あながち間違いでもないな、あんたの反応を見る限り」

「はぁ、頼むからそれについては口にしないでくれ。今はその名が廃れてきている。知る者は黎明期を生きてきたものか、無駄に知識をつけている奴だけだろうぜ」

おまえみたいにな、と皮肉で返される。なかなか複雑な事情があるらしいことを察したソレイユはあまり口にしないことを決めるが、からかうネタができたと喜びもした。少し歩いていくと、インプ領の山の天井まで届いている円状の建物が目に入った。

「・・・これを登っていくのか?」

「安心しろ、エレベーターみたいになってから楽だ」

円状の塔にいい思い出がないソレイユは顔を顰めながら嫌そうに呟くが、次のルシフェルの言葉で安堵する。中に入っていくと広大なロビーとなっており、エレベーターらしきものの搭乗口が見える。そこに入ると、床に魔方陣が形成され勢いよく上昇した。数十秒を得て、頂上にたどり着いた二人は勢いよく飛び立っていった。

「さて、昨日の講義の続きだが・・・肩を動かすのはもっと小さくした方がいい。じゃないと、剣が振れないぞ」

「どうやって小さくするんだ?」

「それは個人によってさまざまだが・・・っと、ちょうど目の前に敵さんが見えてきたから、ためしに空中戦闘やってみ。俺は後ろでサポートすっから」

ルシフェルの言葉に一度頷くと、ソレイユは初となる空中戦闘に入っていく。敵の数は四体。外見はデカい鳥と言うものだった。ソレイユがその四体に突撃していくと、そのMobは口を大きく開き風の塊をはいてきた。それを難なく避け、剣を振るおうとしたところで急にブレーキがかかってしまう。再び放たれる風の塊を何とか避けると、ルシフェルの言っていた意味がようやく理解できた。

「なるほど、ね・・・」

それから、ソレイユはあれこれ考えながらMobの攻撃を避け、いろいろ試しながら随意飛行をものにしていく。その飲み込みの早さに遠目に見ていたルシフェルは驚きを覚える。それから、鳥型のMobを倒し終えるころにはすでにソレイユは随意飛行を完全にものにしていた。

「なんつーか、やっぱ恐ろしいな、お前」

「褒め言葉として受け取っておくよ」

「どうしてそうなる・・・とりあえず、次は魔法
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