暁 〜小説投稿サイト〜
私 あの人のこと 好きなのかも やっぱり好きなんだよ 昔からー
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 8月も終わりの土日にも、峰ちゃんクラブの出店が予定されていて、私は日曜はドラッグストアのバイトに行かなければならないので、土曜だけ手伝うことになっていた。そして、来週の土日も日光駅前でも予定されているのだが、私は土曜日だけなのだ。道が混むからと朝の6時に集合が掛かっていて、キッチンカーとボロの軽自動車で分乗して向かった。8時前に着いて、外は少し肌寒かったのだ。勘治さんとこは、本業が忙しいので、今日は鬼怒川の駅前でやると言っていたらしいので、隣は唐揚げのお店だった。
 この日は、小さめのお好み焼きとタコ焼き串を売っていて、値段も安い目なので10時頃から売れ出して、行列まではいかなかったけど、絶えず買い求める人が居たのだ。だから交代で休憩を取っていて、私は持ってきたおにぎりを、店から少し離れたベンチで食べていたら

「となり 座ってもいいかなー」と、私 何にも言わないうちに座ってきて・・・40ぐらいの男の人。手にはカメラを、そして肩からも大きなカメラを下げていて、もう片方の手にはお好み焼きを持っていた。ウチのお店のだ。お客さん ?・・・。

「いやー いい匂いがしてね それに君の姿に魅かれたんだ 写真を撮っててね 後で 買おうと思ってて 今 行ったら、君の姿が見えなくて お好み焼きを買ってきたんだ そしたら めっけーって ラッキーだったよ」と、勝手なことを言っていたので

「あのー 早く 食べたほうがいいですよ 温かいうちに・・ ウチのは 他のお店のんみたいに ベチャーとしてなくて ふぁふあホコホコなんやからぁー」

「あっ そーかー ウン うまい! ふぁふあーだ 今日はこんなうまいものと君のような美少女に出会えてラッキーだよ 美人の隣だから余計にうまい! 君は関西人なのかな?」

「はっ まぁ そんなとこかなー」

「僕はね 戦場ヶ原から中禅寺湖の写真を撮っていたんだよ 普段は風景しか撮らないんだけどね お願いがあるんだけどー 中禅寺湖をバックに君の写真を撮らせてもらえないだろか? 衝動的に撮りたくなったんだ!」

「ええー そんなー 困ります ウチは モデルでもないですからー」

「いいんだよ その方が 素朴で純粋なお嬢さんと穏やかで澄み渡った中禅寺湖 君には不思議な・・・引きずり込まれるような魅力を感じるんだ」

「そんなこと 言われてもー」と、私はさっさと立ち去ろうとベンチから歩き出したら、その人も追いかけるようにしてきて

「頼むよー 1枚だけでもー」と、しつこく付いてきていて、それを見ていたのか朋子さんが

「どうしたの? あっ さっきのお客さん」

「そのぉー ウチの写真を撮りたいって・・・断っているんですけどー」

「ふぅ〜ん あのね お客様 何度か そーやって声を掛けてもらえるんですけど
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