第四話 ウルトラ兄弟の危機その十一
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「駄目だ、今は前に出るな」
彼は三人の宇宙人達に何か剣呑な策略を感じていた。だからこそ止めたのだ。しかしそれは間に合わなかった。三人はそれぞれガッツ、ナックル、ヒッポリトに向かう。
それでも三人の宇宙人はそれに向かおうとはしない。そのかわりにガッツ星人とナックル星人はヒッポリト星人に顔を向けてきた。
「来たぞ」
「用意はいいな」
「うむ」
三人の宇宙人達は頷き合う。だが彼等は動きはしない。
「何かおかしいぞ」
補佐官が最初に気付いた。
「何故動かないのだ」
「そうですよね」
秘書官も流石にあの顔触れを前にしては楽観的にはなれなかった。
「何かよからぬ策が」
「有り得ますよ、それ」
テッペイが不安げな顔で述べた。
「ガッツ星人とナックル星人は」
「さっきの話の通りだな」
それはリュウも知っていた。
「それにヒッポリト星人って」
「そうだ」
マリナには隊長が答えた。
「ウルトラ兄弟をブロンズ像にしている」
「ってことはだ」
ジョージが言う。
「とんでもないですよ。ウルトラマン達が」
「すぐに彼等を援護する」
コノミが言ったところで隊長は断を下した。
「さもないと取り返しのつかないことに」
「サコミズ君」
こういう時の補佐官の決断は何故か普段からは想像もできない程素早い。
「すぐにメテオールだ。何を使っても構わん」
「わかりました。ではすぐに」
「よし!」
「キャプチャーチューブだ!」
急いでそれを放つ。それでウルトラマン達を守ろうというのだ。
「間に合え!」
無論彼等は間に合うように放っている。だがレオ達はそれよりも速く動いていた。
タロウとメビウス、ヒカリは何とか守られた。だが残りの三人はそうはいかなかった。
「よし、今だ」
「何っ!?」
「これは」
レオとアストラ、そして80はカプセルの中に包まれた。そしてその中でブロンズ色の蒸気に包まれる。カプセルが消えた時彼等はブロンズ像となってしまっていた。
「やっぱり・・・・・・」
補佐官はそのブロンズ像になったウルトラ戦士達を見て絶望の声を漏らした。
「こうなってしまったわ」
「助かったのは三人か」
隊長も苦い顔をしていた。
「全滅は免れたが」
「それでも三人が」
秘書官も顎が外れそうになっていた。
「これはかなり」
「ふむ、しくじったか」
ヒッポリト星人は三人のブロンズになったウルトラマン達を見て少し残念そうであった。
「失敗したな、全員仕留めるつもりが」
「そうだな」
「だが戦果としては上々だ」
ガッツ星人とナックル星人はそれぞれ述べた。
「三人のウルトラマンがこれで倒れた」
「残るは三人」
「それでは時が来たな」
ヒッポリト星人は彼等の言葉を聞いたう
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