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毛に覆われた犬達
第一章

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                毛に覆われた犬達
 ラスベガスの動物保護施設のスタッフであるリーガン=ティバー大柄で逞しい身体の長方形の顔にくすんだ短い金髪と小さな青い目を持つ彼は通報を受けてその場所に同僚と共に急行した、すると。
「クゥン・・・・・・」
「何だこの子」
「随分酷いな」
 そこにはモップの様に長い汚い白い毛に覆われた犬がいた、テイバーはその犬を見て思わず顔を顰めさせた。
「毛が伸び過ぎている」
「これじゃあ他にも病気とかありそうだな」
「すぐに保護して治療しよう」
「真っ先に毛を刈ろう」
 こう話してだった。
 彼等はすぐにその犬を保護した、そしてすぐに毛を刈った、すると白い素朴な顔立ちの雄犬が出て来たが。
「毛が伸び過ぎて感染症にかかっていて」
「碌に食べものがなかった様でね」
 施設の獣医がティリーに暗い顔で話した。
「石とかを食べていて」
「お腹も壊していて」
「歯もダメージを受けていてね」
「そちらの治療もですか」
「必要だよ」
「そうですか」
「けれど治るから」
 獣医はだからだとも言った。
「安心してね」
「お願いします」
 ティバーはそれならと応えてだった。
 獣医にブライスと名付けられた彼の治療を頼んだ、すると彼は獣医が言った通りに歯は治りお腹も感染症もそうなりだ。
 元気で活発な犬となった、するとだった。
 暫くして里親が募集されそしてだった、心ある人達に家族に迎えられた。ティバーはそのことに笑顔になった。
 ティバーはこの時西海岸のある動物保護施設に応援で来ていたがそこに黒いトイプードルの雄里親が決まっている彼の話を聞くとだった。
「ワン」
「アビーといってですか」
「はい、通報を受けて保護した時は」
 その施設のスタッフが話した、その犬の散歩を一緒にしつつ、
「毛が凄く伸びていまして」
「モップの様になっていて」
「そしてです」
 そのうえでというのだ。
「保護してすぐに毛をカットして」
「治療したんですね」
「そして元気になって」
「里親を募集したんですね」
「そして嬉しいことに先日です」
「その飼い主が決まったんですね」
「よかったです、野良犬ですが毛はどの犬も伸びるので」
 そうなるのでというのだ。
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