第8話:あらゆる意味で足りない……
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の『ギョクサイ・ヨ・ムソーウ』であった。
「父上!」
予想外のタイミングで現れたギョクサイ姉上の姿に驚く白服達。
「馬鹿な……あの部隊は既に!」
だが残念でしたぁー。
これがアニマが事前に用意してくれた作戦なんだよねぇー。
「ギョクサイ様!何故貴女様がこんな所へ!」
「僕が呼んだんだ!ムソーウ王国の将校さんの中に、まだエイジオブ帝国に捕まっていない人がいればなと思って!」
アニマ……超グッジョブ!
「大義であるぞ!アニマ!」
一方、何がどうなっておるのか解っておらん憎き白服達は大混乱じゃ!
「な!?……こんな馬鹿な!こやつらの転向は……容易な筈では、なかったのか!?」
その途端、ギョクサイ姉上が白服達を射殺そうとしていたが、
「お待ちください姉上!この者達には、まだ訊きたい事が沢山在ります!それにこのままでは父上の容体が!」
ギョクサイ姉上が豊臣秀吉の説得を聞いて渋々弓を下した。
私達は、負傷した父上を連れて王都まで戻った……
完全敗北だった……
鎧袖一触の圧勝していた筈の国王が傷付き、自分達から多数の裏切り者を輩出してしまったのだ。
ムソーウ王国には浮かれる要素は何1つ無い。
「まさか……父上までこの様とは……」
「マッホーウ法国から亡命した魔導士達の尽力により一命はとりとめましたが……」
「まだ……戦える状態ではないと?」
皆が沈んだ表情を魅せてしまっている中、この豊臣秀吉だけが、不謹慎にもウキウキしていた!
だって!この豊臣秀吉を散々苦しめていた突撃至上主義と言う名の足枷から漸く逃れるチャンスが転がって来たのだ!この好機を逃して良い筈がない!
「ならば姉上!」
「どうしたのだオラウ?」
「父上にはこのまま後見人となって頂き、直ぐに次の国王を決定してしまってはどうか!?」
勿論、周りの誰もが驚く事。
「父上に引退しろと申すか?」
だが、豊臣秀吉には突撃至上主義と言う名の足枷と弱点をムソーウ王国に填めた元凶にしか視えぬ国王をそのまま頂点に置いて置く事は、致命的なリスクにしか感じない。
そんな事より……
「今なすべき事は父上の復活を待つ事ではありません!この国を復活させる事です!幸い、この王都はまだ無事!ならばもっと賢き者にこの王都の運営を任せるのが賢明かと!」
ギョクサイ姉上は目を閉じて少し黙ったのち、
「……オラウの……言う通りかもしれないわね」
「それはどう言う意味でしょうか?」
「もしかしたら……我々が得意だった突撃以外の戦い方が必要になってしまった……のかも知れませんね?」
ギョクサイ姉上のこの言葉を合図に、ドウカァー達は一斉に豊臣秀吉の方を見た。
「オラウ様は、もしかして最初からこうなる事を知ってい
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