第四話 ウルトラ兄弟の危機その一
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ウルトラ兄弟の危機
「ふむ」
地球に向かう一機の円盤。その中に三人の宇宙人達がいた。
「やはり敗れたか」
「残ったのはマグマ星人とバット星人だ」
そこにいたのはヒッポリト星人、ガッツ星人、そしてナックル星人であった。彼等は円盤の中で互いに見合って話をしていた。
「あの二人か」
「そして地球にはザラブ星人がまだ残っている」
「後は怪獣達だけだな」
「そうか」
ヒッポリト星人はガッツ星人とナックル星人の話を聞いて面白そうに笑った。
「好都合だな、それは」
「そう思うか」
ナックル星人はそれを聞いてヒッポリト星人に顔を向けた。
「ではヒッポリトよ、何か考えがあるのだな」
ガッツ星人はそのヒッポリト星人に問うた。
「無論」
ヒッポリト星人はその言葉にあるものを含ませて笑ってきた。
「だからこそ今地球に向かっているのだ」
「成程。では」
「それを見せてもらうとしよう」
二人は彼のその言葉を受けてそう返した。
「君達にも少し協力してもらいたいがな」
「むっ」
「我々にもか」
「そうだ」
ヒッポリト星人は答える。
「いいか。見返りは用意している」
「見返りか」
「それは一体」
「これだ」
そう言うと宙に二つの巨大なダイアモンドを出してきた。それをわざと二人に見せる。
「これでどうだ」
「ふむ」
「それを我々にか」
「不足というのなら今度はサファイアでも出すが」
「いや」
「それなら文句はない」
ヒッポリト星人はガッツ星人、ナックル星人が極めて強欲な性質の宇宙人であることを知っていた。彼等は卑劣さや奸智だけではなく強欲なことでも宇宙に知られているのである。
「そうか。ならいいな」
「うむ、わかった」
「では人肌脱がせてもらう」
「頼むぞ」
「うむ」
彼等の間で密約が成った。今その密約を胸に地球に向かっていた。
何とか宇宙人達を退けたGUYS。だがあの補佐官までもが浮かない顔をしていた。
「ウルトラマン達には非常に感謝しなくてはならないが」
補佐官は浮かない顔でぼやいていた。
「えらいのに逃げられたな、しかもあの連中に」
「マグマ星人とバット星人ですからね」
テッペイが言う。
「そう、奴等だよ」
補佐官は口を尖らせて言う。
「よりによってあの連中が生きておるとは。どうすればいいんだ」
「じゃあ倒せばいいじゃないか」
ジョージはしれっとした顔でそう述べた。
「違うか?」
「馬鹿っ、そんなやわな相手ではないぞ」
補佐官がそんなジョージを叱りつける。
「あんな卑劣な奴等は他にいないんだぞ」
「けれど確かガッツ星人やナックル星人ってもっと卑劣でしたよね」
それを聞いてコノミ
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