第二話 兄弟戦士登場その一
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第二話 兄弟戦士登場
神戸の華やかな街中。そこに一人漆黒の異形の男がいた。
彼は今そこで何かを見ていた。神戸の華やかな街並みを。そしてその繁栄を。
見ると同時に企んでいるようであった。だが何を企んでいるのか、それは誰にもわからず彼はただ街中を歩むだけであった。そこに含み笑いを残して。
ミライはシンゴと合流していた。だがそこにいたのは彼だけではなかった。
「皆もですか」
「そうだ、特別に来てもらった」
シンゴはにこりと笑ってそう答えた。GUYSの面々が皆来ていたのである。
「全く、今度は神戸か」
トリヤマ補佐官はいつもの泣きそうな顔でそう述べていた。
「どうしてあちこちで出て来るんだ。筍みたいに」
「では今夜は筍御飯で」
「いちいちそう変に例えんでもいいっ」
突込みを入れたマル補佐官秘書に対してそう言い返す。
「しかしだ、またタッコングにバードンとは」
「海と空ですね」
テッペイが考える顔をしていた。
「ウルトラマン達に助けてもらいましたね」
「だがな、それでも俺達が来ないと駄目なんだ」
リュウがここで言う。
「それはわかっているな」
「勿論ですよ。だから皆で来たんですし」
マリナがそれに応えた。
「それでガンフェニックスも持って来たぞ」
「ガンフェニックスもですか」
ミライはジョージの言葉に顔を綻ばせさせた。
「そうだ、どうやらこの神戸にはまだ怪獣が出るそうだしな」
「そうなんですか」
「だから私も来たんだよ」
トリヤマ補佐官が言う。
「全く、何でまたこんなに」
「まあまあ補佐官」
シンゴが彼を宥める。
「神戸牛のステーキや中華街もありますし」
「ううむ、後で皆で行くか」
「そうです。それでは時間がありましたら」
「うむ。そうだな、皆で」
「うわあ、何か楽しみですね」
コノミがそれを聞いて嬉しそうな声をあげる。
「じゃあ中華街で皆で」
「俺ラーメンを」
「俺は飲茶を」
「私は炒飯を」
「ああ、皆で行くからそう焦るな」
補佐官は食べ物の話で急に活気付くGUYSの面々に対して述べた。
「とにかくだ。まずは怪獣を警戒せんとな」
「はい」
「まずはだ」
補佐官は言った。
「仮説の基地を神戸に置いた。そこに皆入ろう」
「神戸にですか」
「そうだ。自衛隊から提供してもらった。そこでな」
「全体の指揮をですか」
「そういうことだ。本部にはミサキ女史が残ってな。あとは総監もおられると思う」
これはかなり怪しいことであるが。
「だからまずは安心だ。それでは」
「はい」
彼等は一斉に頷いた。そしてその仮説基地に入った。中はかなりのもので設備も本部のものに匹敵する程であった。
「これは凄い」
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