第三幕その十
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皆でおばさんとじさんのお家から出ました、そのうえで村の広場に行きますと。
お空からヘリコプター、大きくて前後にローターがある赤いそれが来てでした、ゆっくりと着地してです。
中から赤いパイロットの服を着た若いアフリカ系の女の人が出て来て言ってきました。
「はじめまして、ケイト=グラハムといいます」
「貴女がヘリコプターのパイロットね」
「はい、カドリング軍のヘリコプターパイロットの一人です」
ケイトさんはドロシーに敬礼をしてから答えました。
「宜しくお願いします」
「こちらこそ。それじゃあ今からよね」
「ヘリコプターにお乗り下さい」
「そのうえでね」
「山の麓の街に向かいましょう」
「それじゃあね」
ドロシーが笑顔で応えてでした。
皆でヘリコプターに乗りました、するとです。
ヘリコプターの中は豪華な客室になっていました、おばさんとおじさんはその客室を見て思わず目を丸くさせました。
「この中にいてなのね」
「お空の旅をするんだね」
「また豪華ね」
「ホテルにいるみたいだよ」
「そうよ、そのつもりで楽しんでね」
ドロシーはお二人ににこりと笑って答えました。
「お空の旅をね」
「はじまりからこうなんて」
「いや、凄いな」
「漁港に行った時もかなりのものだったけれど」
「今回もみたいだな」
「そうなるわ、前回の旅行と同じだけ素晴らしいものにして」
ドロシーは驚きを隠せない二人に答えました。
「そうしてね」
「楽しむんだな」
「そうするのね」
「そうよ」
まさにというのです。
「今回もね」
「さあ、もうすぐ出発だよ」
トトもお二人に言います。
「扉が閉められたし」
「ええ。それではね」
「この中にいさせてもらうか」
「そうしようね」
こうしたお話をしてでした。
ヘリコプターはお空に上がりました、そうして街に向かって飛びはじめますがすぐに客室の中は三百六十度球形に透明になってです。
お空も大地も見られる様になりました、おばさんとおじさんは自分達の下のオズの国の大地を見てお話しました。
「私達が暮らしている村がね」
「もう見えないな」
「あっという間にエメラルドの都を出て」
「カドリングの上に来たな」
「緑から赤になって」
「とても鮮やかだよ」
「そうよね。そしてお空にはね」
ドロシーは大地を見る二人にお話しました。
「鳥もお魚も飛んでるわ」
「そうね」
「こちらもいいね」
「青空が広がっていて」
そうしてというのです。
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