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帝国兵となってしまった。
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見えた。お前の名前は‥‥。

 「リーニャ・ガスコ・ベロー・デ・カッザ‥‥。」
 ソイツはこちらを見ていた。そして、床に座った。勘違いされるだろうが!だが聞きたいことはある。

 「待て!まず、お集まりになってくれた皆様、お帰りください。あそこの彼と私は話さねばならぬのです。」
 リーニャはやつれているようだった。それだけはわかった。そして、俺とリーニャを残して会場は静まり返った。

 「あの一回しかあったことがないがリーニャさん‥‥数カ月ぶりだな。死んだと聞いていたが。」
 リーニャは何も答えない。いや、嗚咽している。

 「すまない!こんなことになるとなんて思わなかったんだ!ただ俺はガスコ人が生きていていい地域を作りたかっただけなんだ!だが、俺がイルドアの誘いで死んだことにして、独立支援を貰いながら、帝国からも独立支援を貰い、連合王国からも武器援助を貰っただけなんだ!戦う気なんてなかった!ただ事件を起こして、それに乗じてガスコ人が民族意識を強くして、中央政府と戦える武器を持って交渉に望みたかっただけなんだ!俺は父親も母親もいない!誰かに褒められて認められて皆が笑えてそこに俺もいて憧れられたかった。昔話に出てくるような英雄になりたかった!ただそれだけなんだよ!リーニャさんならできると言われてそれが辛かった!こんなことになっても自分のせいだと言えなくて辛かった!俺が全部悪いんだよ!だからもうやめてくれ!俺を殺してくれてもいいだから、もう誰かが誰かを殺すなんて沢山なんだ!全部俺が悪いんだ!だから、戦場で死んでいってるみんなを止めてくれ!頼む!俺はもう俺自身が嫌いなんだ!嫌なんだ!助けてくれ!頼む‥‥頼むよ‥‥。」
 いきなり、情報のシャワー浴びせてくるな。知らん俺だけじゃもう止まらない。相手がいることだから。

 「リーニャさん、立ってくれ。まず最初に言わないといけない。これはリーニャさんが引き金になった話だ。引き金を引いてしまったんだからこの惨劇を止める語り部になれるのは貴方しかいない。貴方が終わらせるんだ。これは貴方が始めたことなんだから。その為には協力する。しかし、止めるのは始めた本人しか出来ないんだ。早く準備をしてくれ。イスパニア共同体を倒しに行くんだろ?その為には一人でも必要だ!誰かの犠牲の上に成り立ったのなら犠牲になった人間のためにも止まることは許されないんじゃないか?覚悟を決めて自分の臆病に縮まった背中を押すんだ。その先に道は続いている。なんの道かはリーニャさん。貴方が決めるんだ!どこにも逃げ場なんてないぞ!だから、立つんだ今から始めるんだ。ここから、今すぐに。やるんだ!死んだ人々を犬死ににしないためにその責任と義務がある。そうだろう?」
 とりあえず適当に対応しておく。ナニがそうだろうなのかは分からないがと相手に聞
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