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偽マフティーとなってしまった。
3-3話
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そが彼らにとっての死神だった訳だ。

 いや、待てよ。このアムロ・レイの論理だと大衆のムーブメントとして、マフティーダンスが行われ、官僚主義の象徴の地球連邦政府の大統領と首相と議長に当選した俺は‥‥‥マフティーとして生きなければならない事になってしまう。

 一瞬視界に緑が広がる。「身構えている時には、死神は来ないものだ。ミハイル。」「お前が始めたならお前が終わらせるべきだろう。」天パや腕まくり部下からロリコン扱いされている年下に父親と母親を求めたオールバック情けない奴ママ部屋おじさんの声が聞こえた気がした。疲れているんだろう。

「もう一度、聞く。お前は誰なんだ?教えてくれよ。マフティー。アムロ・レイなのか?シャア・アズナブルなのか?それともパプテマス・シロッコか?いや、ハマーン・カーンのクローンなのか?」
 距離詰めるな!手に持ったミルクティーのカップを指でなぞりながら近づくな!何だこいつ!

 カップが宙を舞い、パリンと崩れ、ケネスに襟を掴まれる。
「何時まで、傍観者としてマフティー・ナビーユ・エリンと言うんだ?正体を表せ。ではないと死んでいった者たちはどこに行くんだ?その遺志はどうなる?永遠に宇宙を彷徨えとでも言うつもりか?英雄に‥‥‥ヒーローに決まったのなら明らかにしないといけないだろう?」
 なりたくてなった訳でもなければ宇宙世紀の子守りをしたいわけでもない。そんな事を言われても困る。
 
 一方的にそのヒーローやアイドルを押し付けてきて、人を偶像崇拝の対象にして中身がなにもないマフティーという単語になんでも意味を詰め込んで、マフティーマフティーと言うだけの野蛮人じゃないか。マフティーに意味を見出したい救われたい一心でマフティーと唱えるのならば極楽浄土に行きたくて念仏を唱える俗物と何が違うと言えるんだ?何も違わないだろう。結局の所アナベル・ガトーと一緒だ。信じたい真実とやらを人は信じた上で好き勝手にやる。ケネス・スレッグもそうなのだ。ハサウェイ達もだ。

 ニュータイプがニュータイプ的な感性を持っていると誰が決めたんだ?ニュータイプはオールドタイプの変化だからこそ、オールドタイプよりもニュータイプになってしまったなら、気を使わなくてはならない。それが人類の革新と言えるだろうか?俺はそうは思わない。人類はニュータイプなどにならなくても争いや戦争はあったがそれなりに暮らしてきた。なら、ニュータイプになる必要はあるか?それは無いだろう。

 ニュータイプは選択肢であって、ニュータイプは目的ではない。手段と目的が入れ違ってしまっている。手段は手段であって目的にはならない。これらがニュータイプ神話でネジ曲がってしまったものだ。ニュータイプという神になろうとして、なった後を考えなかった末路である。神になるのが大事ではなくて、
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