2話
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つは嫌がらせか。
「親父、カフェ・オ・レ、砂糖ミルク抜きで土産に4個だ。」
ジャックがカードを渡しながら、土産ができるまで待つ。この時間があるならジンジャー・エールが飲めたはずだが。
「カフェ・オ・レの砂糖ミルク抜きってそりゃあ、ブラックだろ?」
たしかにブラックコーヒーではあるが、借金取りのチンピラには学はないから仕方ないだろう。早く終わらないか黙って爪をイジると乾いた音が4発響いた。
「親父が内通者だってのはわかってたんだよ。だから、ブラックだ。隠れティターンズが。金貸しは情報も入ってくるんだぜ。」
右手に構えた自動拳銃が煙を上げている。じゃあ、行こうかとジャックが言うが店の惨状を考えるとこの先に不安しか無かった。
店から出ると曇天なのに蒸し暑い。オーストラリアではいまの時期雪は降らない。ガタゴトと廃墟を進むと崩れかけたブリキのプレハブのような工場跡地にシートがかけられてはいたが、シルエットを見る限りはこいつがギャプランであろうか。
「これが?そいつか?」
右手でシートを指すとジャックは頷く。するとシルエットが巻き取られた。
「あぁ、ギャプランさ。あいにく、メガ粒子砲のパーツ代までは稼げなかったから、ザクのミサイルポッドとシュトゥルムファウストを載っけてる。ま、気休めだが。」
だがとジャックはニヤッとしてタバコを咥え火を付ける。
「メガ粒子砲分の出力もこいつは飛ぶのに回せる。なら、上々って奴だろ?」
出力が増えた分だけじゃじゃ馬になるのに無茶をいう。
「無茶だ。制御が難しくなる。慣らさないと作戦は出来ないがどうするんだ?飛ばした瞬間にキンバレーのおっさんが怒りながら飛んでくるぞ?ジェガンやグスタフ・カールに勝てるとは思えないが。」
メガ粒子砲が使えないギャプランなど早いだけのガザDみたいなものだ。
「ここはコロニーが落ちた大地だぞ?ミノフスキー粒子発生装置ぐらいあるさ。ミノフスキー粒子濃度が高まったくらいじゃあ間抜けな奴さんは来やしねぇよ。とりあえず、ここに住め、あそこの瓦礫に偽装して地下ハッチがある。」
まさにテロ組織という感じだ。リガ・ミリティアもびっくりだろうか?
「ほら、開いただろ?入れ。」
中の内装は予想通りではあるがそこそこきれいにしてあった。
「綺麗だな。」
口からこぼれた矢先に思わず俺が黙りこむようなものがあった。
それは銅像だった。ただの銅像ではない。
その銅像は、その銅像は、ギレン・ザビとエギーユ・デラーズだ。冗談ではない。シャレにならないテロリスト集団たちだ。コロニーが落ちた大地にジオン残党のしかもデラーズフリート残党がいるとは汗が流れる。
「俺はギャプランに乗れないからな、実行部隊と顔合わせだ。」
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