第二幕その十一
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「そうだね」
「全くだね」
「いや、迷う必要はないよ」
教授はモジャボロと弟さんに笑ってお話しました。
「別にね」
「そうなのかい?」
「迷う必要はないんだ」
「何故ならそれぞれのテーブルに持って行けるお料理は一つじゃないんだよ」
だからだというのです。
「それならだよ」
「ああ、それならね」
「迷うことはないね」
お二人もそれならと頷きました。
「好きなお料理を自分のテーブルに持って行って」
「それで食べればいいね」
「好きなものを選んで」
「そうしてね」
「後はお腹と相談すればいいんだ」
教授はこうも言いました。
「お腹一杯になるまでに何を食べるか」
「それは食べてからかな」
「決めることかな」
「そうだよ、だからね」
それでというのです。
「迷うことなく」
「これはというものをどんどんテーブルに持って行く」
「それでいいね」
「そうだよ、では食べよう」
こうしたお話をしてでした。
皆それぞれ食べて飲みはじめます、かかしや樵達食べる必要のない面々はいつも通り雰囲気を楽しみます。
そこにふと木挽きの馬が来て言ってきました。
「あれっ、今リンキティンク王の国から戻ってきたけれど」
「あら、お帰りなさい」
ドロシーはその木挽きの馬に自分の席に座って鴨の燻製を食べつつ応えました。
「今帰ってきたところね」
「うん、今日は一段と豪勢だね」
「皆明日それぞれの政治の場所に出発するから」
「その門出を祝ってなんだ」
「そうなの。私もおばさんとおじさんのところに行くの」
木挽きに馬に自分のことをお話しました。
「カルロス達と一緒にね」
「そうするんだ」
カルロスも木挽きの馬車に言います、五人共ドロシーと同じテーブルに着いています。
「明日からね」
「そうなんだ」
「それで君はどうなるのかな」
「ああ、僕は宮殿にいるよ」
木挽きの馬はカルロスに答えました。
「そうするよ」
「特に予定ないんだ」
「だから宮殿で待機だね」
そうなるというのだ。
「その間オズマ姫やボームさんと一緒にいるよ」
「そうするんだね」
「うん、そしてね」
そうしてというのです。
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