第二章
[8]前話
「本当にな」
「それでね」
「ふわりが嫌に思うならな」
「夏の間はね」
「ゴミ捨て場の方は散歩に行かない方がいいな」
「ふわりは決まった道を歩きたい娘じゃないし」
その日によって色々なコースを歩きたがるのだ。
「だからね」
「ちゃんとな」
「道を選んで」
そうしてというのだ。
「ふわりが気持ちよくね」
「散歩させるか」
「夏もね」
妻は夫に笑顔で言った、そうしてだった。
一家はふわりを夏場はゴミ捨て場の近くに散歩させなかった、するとふわりは気持ちよく散歩出来てだった。
「ワンワン」
「ふわり機嫌いいわね」
「ああ、朝だから朝顔が咲いている家の前を選んで通ったらな」
夫は妻に帰ってから笑顔で話した。
「喜んでくれたよ」
「犬は色わからないけれど」
「匂いだな」
「朝顔の匂いが好きなのね」
「犬は鼻がいいからな」
それだけにというのだ。
「それでな」
「朝顔の匂いを嗅げて」
「それが気に入ったみたいだな」
「それは何よりね」
「そうだな」
文太は百合子に笑顔で話した、そうしてだった。
彼はふわりにご飯をあげた、すると彼女はケージの中で美味しそうに食べた。夫婦はドッグフードの匂いも楽しんでいると思われる彼女を見てここでも笑顔になったのだった。
犬だから匂いに敏感 完
2024・4・23
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