第一章
[2]次話
犬だから匂いに敏感
ふわりは犬である、それでだ。
「クゥン」
「匂うのか?ふわり」
ゴミ捨て場、夏にその傍に行くと嫌そうに声をあげたふわりを見てだ、彼女の飼い主である国崎家の父親で夫である文太が問うた。
「ゴミ捨て場が」
「クゥン」
ふわりは文太に顔を向けてそうだという顔で応えた、それを見て文太はそうかと頷いた、そうしてだった。
散歩の後でだ、文太はふわりの足を拭いて彼女を家に入れてからそのうえで夕食の時に妻の百合子に話した。
「夏になるとな」
「そうよね、生ゴミが匂うから」
「ふわりはその傍通るとな」
「嫌がるわね」
「そうなるな」
「ふわりって元々繊細でね」
百合子はふわりの性格から話した。
「それでね」
「匂いにも敏感でな」
「匂うとね」
そうなると、というのだ。
「それをね」
「嫌がるな」
「そうなのよね」
「それがふわりだよな」
「ええ、そもそもね」
妻は夫にさらに話した。
「犬はお鼻がいいから」
「人間より遥かにな」
「もう何千倍とかいう」
そのレベルでというのだ。
「いいから」
「それでだな」
「私達より遥かに匂うから」
そうであるからだというのだ。
「生ゴミの匂いが嫌ならね」
「それならだよな」
「もう私達以上に嫌がることもね」
「当然だな、俺達でもな」
「嫌に思うなら」
「ふわりは遥かにだからな」
それでというのだ。
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