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IS《インフィニット・ストラトス》‐砂色の想い‐
空の支配者
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いで追撃を緩めさせた。

 爆発に福音が包まれたせいで目視での確認ができなくなる。
 爆煙が晴れるとそこにいたのは全く無傷の卵のような白い球体。

―熱紋照合、『銀の鐘』と確認―

 『銀の鐘』をシールド変わりに……それにしてもなんて堅さ!

 私がミサイルポッドを切り離すのとほぼ同時に、動きの止まった福音の『銀の鐘』に上空から極太のレーザーの雨が降り注いだ。セシリアさんのライフルによる狙撃。でもその攻撃でさえ『銀の鐘』にダメージを負わせられたようには見えない。
 一撃の貫通力ならミサイルを大きく上回るレーザー兵器ですらあれには通じないと……そういうことですか!

『堅い……ですわね!』

「援護します!」

『コジアスコ』を展開して銀色に光る球体に射撃を開始する。
 再三に渡るセシリアさんと私の攻撃にも関わらず、球体は全く傷つくことなくその場に静かに在り続ける。
 私たちは高速機動をつづけながら四方から撃ち続け反撃の機会を与えないようにします。しばらくするとセシリアさんの冷静な、それでいて焦りを含んだ声が聞こえてきました。

『カルラさん、少し撃ち過ぎたようですわ』

「え!?」

『エネルギー残量が少々きつくなって参りましたの』

 それは、考えてみればそうかもしれません。私の『コジアスコ』のような実弾兵装はマガジンさえ入れ替えれば攻撃の持続が可能だけど、セシリアさんが装備しているのはレーザーライフル。しかも『ストライク・ガンナー』を装備してからはビットを封印することによる攻撃力低下を防ぐために、3mを超えるレーザーライフル『スターダスト・シューター』に変更されていて一撃の威力を重視したものでした。それで先ほどからの攻撃回数と高速機動による消費を考えればマガジンは既に空で機体そのもののエネルギーをつかっているはず。エネルギーが足りなくなってくるのは道理です。

 その言葉に一瞬動揺した私と、セシリアさんの射撃が止む瞬間が重なってしまいました。

 攻撃が緩んだ瞬間に球体は翼に戻り、福音がまるで聖書に描かれている天使の光臨のように両翼を広げる。

 そしてその姿は先ほど球体になる前と全く同じ。
 ダメージ……0!

「く! 流石……軍用の名前は伊達じゃないと言うことですか!」

『カストさん、オルコットさん!』

 再び高速飛行に入ろうとしたときにオープンチャンネルで声が響きました。この声は……

「山田先生!?」

『篠ノ之さんと織斑君は教師陣が保護しました! 二人とも離脱してください!』

「了解です!」

 と、言われましても。どうしましょうか……これ。
 今でも迫ってくるエネルギー弾を迎撃することしかできないんですけど!

『さて、丁度いいタイミング
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