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星河の覇皇
第八十六部第三章 学園の理事長としてその五

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「それが自分達の手に負えなくなる程と思うならな」
「大きくなったその敵がですね」
「これは国家戦略としては正しい」
「このことは事実ですね」
「カルタゴが果たして三度ローマに歯向かおうとしていたか」
「そのことはわからずとも」
「脅威になるならな」
 その国に対してだ。
「それは戦略としてはだ」
「正しいですね」
「それもまた事実だ」
「国家戦略としては」
「国益にもなる」
「自国を脅かす敵がいなくなるということで」
「それは正しい、カトーはローマの敵を滅ぼさせた」
 カルタゴというそれをだ。
「事実カルタゴはかなりの力を持っていた」
「二度の大きな戦いに敗れて尚」
「優れた農業技術を持っていた」
 当時のローマより遥かに進んだそれをだ。
「そしてだ」
「カルタゴだからですね」
「そうだ、カルタゴは海洋国家だった」
「海に面していて」
「元々のフェニキア人がそうだったしな」
 地中海の商業で栄えていたのだ、フェニキア人もそうであったし彼等の植民都市だったカルタゴもだったのだ。
「大いに栄えてだ」
「そしてでしたね」
「ローマに戦争の賠償金を一括でと申し込んだ」
「そこまでの財を蓄えていましたね」
「二度の戦争に敗れてもな」
「そう考えますと」
「ローマの脅威になっていた」 
 その同盟市つまり勢力圏に入っていたがだ。
「地中海の商業の強敵にな」
「それを消す為に」
「大カトーはカルタゴ攻撃を主張してだ」
「滅ぼさせて」
「ローマの脅威を取り除いた」
「そしてそれは正しかった」
 由良も言った。
「左様ですね」
「そうなる」
「それは正しいですね」
「そして連合の敵は」
 それはというと。
「やはりな」
「エウロパですね」
「あの国だ」
 まさにというのだ。
「今話している通りにな」
「そしてその敵を潰すことは」
「しない」
 まさにというのだ。
「連合としてはな」
「国家戦略としてですね」
「市民がそこまで考えていない」
「左様ですね」
「そして私もこう言うが」
「戦争については」
「予算のこともあるがしかしだ」
 それでもというのだ。
「予算は実はな」
「特別にですね」
「編成することが出来る」
「左様ですね」
「だがそこまでしなくてもな」
「いいですね」
「連合はやり方がある」
 それが何かもだ、八条は話した。
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