第二章
[8]前話
「何かとね」
「変わってるんだな」
「そうだよ、それとメニューも」
こちらもというのだ。
「変わってるしね」
「定食とかカレーとかうどんはあるだろ」
「あるけれど」
まさに食堂のメニューと言っていいものはというのだ。
「ちゃんとね」
「それでもか」
「そう、けれどね」
それでもというのだ。
「今言った通り調味料の味は変わってるしキッチンもで食材も」
「変わってるんだな」
「うん、例えばお米も」
何と言ってもこれが第一の主食はというのだ。
「質がよくなってるそうだし昔はなかったメニューも」
「あるんだな」
「うち昔はハヤシライスなかったし」
このメニューはというのだ。
「スープカレーだってね」
「なかったか」
「そうだよ、おかずも」
食堂の定番のそれもというのだ。
「昔と比べて種類が増えたよ」
「昔と今じゃ違うか」
「食堂でもね、最近は」
「成程な」
山本は高校からの友人の言葉に頷きつつ彼が出したカレーを食べた、そのカレーは実に美味く彼も満足して食べ終えてから会社に戻れたが。
昼その食堂で食べた話を課長にすると課長は笑って言った。
「俺もあそこはずっと行ってるけれどな」
「美味しいですね」
「ああ、ただ昔はネットで宣伝もな」
「してなかったですか」
「今はあの店サイトもあって」
そうしてというのだ。
「インスタもやっててホットペッパーやぐるなびでも載ってるけれどな」
「昔はなかったですね」
「改築されただけじゃなくてな」
「色々変わってるんですね」
「ああ、それで確かに味もな」
「昔と違いますか」
「調味料や食材それにキッチンが変わってな」
その為にというのだ。
「昔より美味いな、本当に時代によってな」
「食堂も変わりますね」
「何でも変わるんだよ、変わらないものなんてないさ」
課長は山本に笑って話した、そして午後の仕事の話をした。美味しいカレーを食べた彼の仕事ぶりは実にいいものでそれからもその食堂に通った。
現代の食堂 完
2024・4・19
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