第二章
[8]前話
彼等は石を持ってだ、道を歩いている彼にだった。
石を投げだした、石は当たらなかったがこれで彼も気付いて慌てて逃げだした、だが子供達は追いかけて来た。
「逃げるな伯爵!」
「僕達がやっつけてやる!
「覚悟しろ!」
「勝負しろ!」
こう叫んでだった。
彼等は石を投げつつ追いかけてきた、こんなこともあり。
遂に伯爵が死ぬとだった。
「やった!」
「ざまみろ!」
「ライダーよくやった!」
「正義は勝つ!」
「伯爵死んだぞ!」
「やっと死んだぞ!」
テレビの前で喝采した、宮本はその話を聞いて苦笑いで言った。
「皆喜んでくれてるそうで」
「うん、凄くね」
「それだけ嫌われてたんですね、僕」
「けれど演技がね」
「好評で」
「本当にブレイクしたから」
だからだというのだ。
「そのことをよしとしてね」
「役者としてですね」
「やっていってね」
「悪役は嫌われてナンボですね」
「そう、そしてね」
「それで注目されて」
「人気が出るから」
宮本に話した。
「いいんだよ」
「そうですね、ですが子供に石を投げられるのは」
「嫌だね」
「本当に嫌でした」
宮本は真顔で答えた。
「あれは」
「けれどそれも話題になるよ」
「そこまで嫌われるだけの演技だったって」
「だからね」
それでというのだ。
「いいんだよ」
「そうですか」
「だからね」
それでというのだ。
「この役をステップに」
「役者人生をですね」
「頑張っていってね」
「そうします」
スタッフに真面目な顔で応えた、彼はそれからも役者の仕事を続けたがこの役がきっかけになってだった。
仕事が途絶えることはなかった、それで後にあの役が大きなきっかけになったと語る様になった。そうして役者の仕事を続けていったのだった。
悪役に石 完
2024・4・16
[8]前話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ