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魔法少女リリカルなのはStrikerS〜赤き弓兵と青の槍兵
本編
二十九話〜決戦――ゆりかご
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は入ってこないように伝えると、私たちは先を急いだ。



side ヴィータ


「すっげえな………」


士郎は手にした双剣……干将莫耶……だっけか?を使って次々ガジェットを破壊していく。
正直なところ、万能すぎだ。チーム戦だったらどのポジションだろうとこなしてしまう、と思えるほどに。そんな時に本部から通信が。


「玉座の間と駆動炉の位置、判明しました!」



示された駆動炉と玉座の間はそれぞれ反対方向にある。ここは……


「別行動を取ろう」
「ヴィータちゃん!?」
「それしかないだろうな」
「士郎君まで!?」


なのはは反対のようだが、士郎は賛成している。


「でもよ、駆動炉を止めるだけじゃゆりかごは止まらねえかもしれねえ。王座の間のヴィヴィオも止めないとゆりかごは止まらないかもしれねえんだ。それに、時間がない。別行動を取るしかねえだろ……!」


しばらく考えたなのはは


「わかった。私が一人でヴィヴィオのところに行く」
「なのは!?何を……!」
「私はなのはの意見に賛成だ」
「士郎!お前まで何言ってんだよ!?」


どうしてなのはが一人で行かなきゃなんねえんだよ……!


「私にはまだブラスターモードがあるし、ピンチになってもこれがある」
「令呪か……」
「それに、さっきの通信でギリギリ届くレベルのここじゃあ念話は届かない。だけど私と士郎君はパスによる念話が可能。だから私が単独行動をするの」


なのはは意思を固めた顔だ。ここは……


「わかった。さっさと片を付けてそっちに向かうからな!」


そうしてあたしたちは別行動を開始した。


side なのは


「行けそう?レイジングハート」
[運用にかかる魔力が桁外れに多いですが、問題ありません]
「OK。なら短期決戦と行こうか!レイジングハート、A・C・Sドライバー!!」
[all right.my muster.]


ガジェットを叩き潰しながら進む途中、私は思い出していた。



………………………………………………………………


「そうですか……」
「ええ。ですからあの子の本当の両親は……」
「もういないんですよね……」


シスターシャッハから聞いた話。
ヴィヴィオのオリジナルは300年前の古代ベルカの人物、と判明した。


「それにしても、本当に懐かれていますね。このままご自分の子に?」
「……本当に、私でいいのか不安になるときがあります。今は衛宮士郎三尉にも手伝っていただいているので何とかなっていますが、私は自分の事しか見えていないところがありますから。いい母親になれるのか、本当にあの子の母親になれるのか
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