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『外伝:紫』崩壊した世界で紫式部が来てくれたけどなにか違う
困憊するあたしは、奴らを逃がす
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ていき、呪いはさらに濃くなる。
「ッ!!」
気付けば走り出そうとしていた。
「葵ちゃん!!待って!!」
香子と武蔵さんが慌てて止めに入る。
「いけません葵様!!」
「でもこのままじゃ子供の霊が…!!」
無念の死を遂げて、さらにまた呪いの栄養源になる。
そんな理不尽を二度も味わせていいものなのか?
まだ年端もいかないであろう、子供達に。
「あそこに踏み入れてはなりません!!」
「子供の魂だけでも!!香子なら何とかできるでしょ!?」
「ですがしかし…!」
サーヴァント2人がかりで止められるも、あたしは強引に行こうとする。
呪いが凝縮されている?触れれば無事では済まない?
知るか。
子供の魂もなんとか救いたい、成仏させてあげたい。
それに、そんな無垢な魂を呪いの糧にする奴らもぶん殴ってやりたい。
そうやってあがき続けていると
「無駄だ。」
大和さんがぴしゃりと、そう言い放った。
「何…言ってんの…。」
「無駄だと言った。もう俺達には何も出来ない。」
「そんなの!」
「そんなのやってみなきゃ分からない。か?死ぬぞ。」
冷静にそう言い放つ大和さん。
頭に血が上った状態のあたしでは、そういった判断は出来なかった。
「死んだ魂をきちんと弔うのは勿論良い事だと俺は思う。だが、その為だけに自らの命を危険に晒すのはどうかと思うぞ。」
「……。」
「葵様、私もそう思います…。」
「紫式部…。」
そう諌められ、あたしはなんとか冷静さを取り戻す。
しかし、
「でもあれ…どうしたら…。」
「どうしたらいいだろうな?武蔵。」
と、武蔵さんに話を振る。
「この距離なら、宝具で消し飛ばせるか?」
「まぁ…出来なくもないかも。でもあの道満何をしてくるかによる…け、ど。」
と、言葉が途切れる。
その時だ。
武蔵さん、大和さんがある方向を向く。続けて香子も。
何かと思いあたしもそちらの方向を見てみれば
「ぅううううううああああああああああああーーーーッッッッ!!!!!」
突っ込んできた。
サーヴァントが。
「!」
それは凄まじい音を立てて道満にぶつかる。
咄嗟のことに反応できなかった道満はそのままサーヴァントと共に吹っ飛び、砂埃を巻き上げながら廃ビルに激突した。
そのサーヴァントは
「貴様…貴様ァアアア!!!!!よくも子供達をォォォッ!!!!」
三笠のサーヴァント、
バーサーカーのアタランテだった。
この事は彼女には内緒にしてあるとシェヘラザードさんは言っていたけど、やはり隠しきれなかったんだろう。
「おやおや、霊基が
狂戦士
(
バーサーカー
)
のせいでしょうか?かな
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