第三部 1979年
姿なき陰謀
権謀術数 その3
[4/4]
[8]前話 [9]前 最初 [1]後書き [2]次話
に帰すんだぞ」
振り返った美久は、冷たい一瞥をくれた。
「……翁、もし木原が貴方の条件に尾を振るような男でしたら……
木原も私も、この世界では、生き残って来れなかったでしょう」
男は、不敵な日ごろの顔も失っていた。
「一度、他者の軍門に下った人間は、そこで自分の意志と強さを失う」
マサキは言葉を切ると、タバコに火をつけた。
「たとえ、20年、30年かかっても自分の意志で生き、己の野望を築きあげる。
それが、この木原マサキという男だ。忘れるな」
男の腹を見すかしているように笑って、マサキはその場を後にした。
[8]前話 [9]前 最初 [1]後書き [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ